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YouTubeの有料プロモーションとは 企業案件で表示されるラベルと自動開示の変更点

YouTube企業案件の有料プロモーション表示を確認する図

YouTubeで企業案件を公開するとき、「有料プロモーション」の設定はどこまで必要なのか。報酬が発生する動画だけでなく、商品提供やスポンサーシップも確認対象です。

2026年9月には、ラベルの更新、年齢と地域の制限、未申告案件の自動検出が発表されました。ここでは、申告が必要なケース、設定手順、日本のステマ対応を分けて解説します。

要点

YouTubeへの申告と視聴者への明示は、別々に確認する

YouTube Studioの設定は必要ですが、それだけで日本のステマ対応が完了するとは限りません。動画本編と説明欄でも、企業との関係が分かるように設計します。

YouTubeの有料プロモーションとは

YouTubeの有料プロモーションとは、企業やブランドとの商業的な関係をYouTubeに申告し、視聴者へ開示ラベルを表示する仕組みです。YouTubeは「ブランドとの共同制作コンテンツ」を、金銭や無料商品など価値のあるものと引き換えに、ブランドの意向を反映したコンテンツと説明しています。

出典: YouTubeヘルプ「ブランドとの共同制作コンテンツに関するYouTubeのポリシー」

現金だけでなく商品提供やスポンサーも対象

判断で見るのは、現金の受け取りの有無だけではありません。無償で商品を提供された、施設を無料で利用した、掲載内容に企業の要望が反映された場合も、関係性を確認します

報酬

現金、謝礼、成果報酬などを受け取る

商品提供

商品、サービス、施設利用などの価値を受ける

企業の関与

台本、訴求、公開時期などに意向が反映される

YouTube PromoteやAIラベルとは別の設定

YouTube PromoteはGoogle広告を利用して動画を広告配信するツールです。企業案件の関係を開示する有料プロモーション設定とは、目的も操作画面も異なります

出典: YouTubeヘルプ「YouTubeプロモーションを開始する」

AIで生成または意味のある改変をしたコンテンツの開示も別系統で、AIで作った企業案件なら両方の条件を確認する必要があります。
AI生成コンテンツの表示の考え方も分けて確認してください。

2026年9月にラベルと自動開示は何が変わったか

TeamYouTubeは2026年9月3日、ブランド案件をより明確に開示するための更新を発表しました。主な変更は、ラベルの新デザイン、年齢と地域の制限、未申告案件の自動検出です。

出典: TeamYouTube公式発表(英語)

補足新機能は段階展開

公式発表は自動検出を数か月かけて展開するとしています。全チャンネルで同時に稼働済みとは断定できません

未申告の案件に自動でラベルが付く場合がある

YouTubeは、申告されていないブランド共同制作コンテンツを検出した場合、ラベルを自動適用して通知することがあります。
ただし、自動検出は手動申告に代わるものではありません

誤検出と考えるときは、先に契約、報酬、商品提供、企業の校了履歴を見直します。
実際に関係がないと確認できた場合に限り、ブランド共同制作を含まないと申告するのが安全です。

年齢と地域の制限を設定できる

申告画面では、表示地域、全体の最低年齢、地域ごとの最低年齢を設定できます。
アルコール、金融サービス、ヘルスケアなどの制限商材は、撮影後ではなく企画・契約の段階対象地域と年齢要件を確認しましょう。

YouTubeの有料プロモーションが必要な企業案件

YouTubeの有料プロモーションが必要か迷ったら、価値交換ブランドの意向の2点を確認します。契約書に「PR」と書かれているかだけではなく、実際のやり取りを見ることが大切です。

申告対象になり得る
報酬や商品提供があり、企業の要望を反映して紹介する
VS
対象外と判断しやすい
企業との価値交換や指示がなく、自費購入品を自主的に評価する

無償提供は依頼内容と取引関係まで見る

商品を無料でもらったら例外なく対象になる、という単純な判断ではありません
しかし、YouTubeは無料商品も「価値のあるもの」の例に含めているため、提供と引き換えに紹介や表現の要望があるなら、申告側で運用するのが安全です。

注意商品提供だけを切り取って判断しない

企業からの依頼、表現への関与、校了の有無、継続的な取引を一緒に確認します。迷う案件は、発注側と制作側の両方で記録を残してください

YouTube Studioで有料プロモーションを設定する手順

YouTube Studioの表記は、新機能の段階展開や翻訳更新で変わることがあります。以下は公式ヘルプに基づく基本手順ですが、公開前に自社アカウントの現行画面も確認してください。

パソコンで設定する

コンテンツから選択
有料プロモーション
制限設定も確認
公開前に別端末でラベルと説明欄を確認する
  1. YouTube Studioにログインし、左メニューの「コンテンツ」から対象動画を開く。
  2. ページ下部の「すべて表示」を開く。
  3. 「私の動画には、プロダクトプレースメント、スポンサーシップ、おすすめ情報などの有料プロモーションが含まれています」をONにする。
  4. 必要に応じて表示地域と最低年齢を設定し、保存する。

出典: YouTubeヘルプ「有料プロダクトプレースメント、スポンサーシップ、おすすめ情報を追加する」

メニューが見つからない場合は、申告漏れと決めつける前YouTube Studioアプリの更新と対応OSの確認手順に沿って切り分けます。

モバイルで設定する

モバイルでは、対象動画の「もっと見る」から「商品、有料プロモーション、ブランド」に進み、有料プロモーションを「はい」にします。設定後は公開側の画面を別端末で開くと、管理画面だけでは気づきにくい表示漏れを防げます。

ライブ配信は本番で初めて確認しないようにしますYouTubeライブを非公開でテストする方法を使い、画角、音声、ラベル、説明欄をまとめて確認すると安全です。

ラベルをONにすると動画に何が起きるか

有料プロモーションを申告すると、動画の冒頭に開示ラベルが表示されますが、従来の日本語ヘルプにある冒頭10秒間という説明とは別に、新デザインが段階展開中です。
公開前に実際の表示文言と表示時間を必ず確認しましょう。

確認項目申告後の扱い企業側の対応
視聴者表示冒頭にラベル実機で確認
広告収益条件次第で可適合性を確認
競合広告置き換えの場合契約と照合
YouTube Kids対象外届け先を再確認

有料プロモーションを含む動画でも、YouTubeパートナープログラムと広告掲載適合性の条件を満たせば、広告収入を得られる場合があります。一方で、ブランドパートナーと競合する広告が置き換えられることがあります

公開後の成果を見るときは、ラベル表示の有無と再生回数の変化を直結させないことも大切です。YouTube再生回数の新しいカウント方法も踏まえ、到達と実際の視聴を分けて読み取ります。

日本のステマ規制はYouTubeのラベルだけで足りるか

結論からいうと、YouTubeのラベルだけで日本のステマ対応が必ず完了するわけではありません。YouTube自身も、クリエイターとブランド側に地域の法的要件を守る責任があると説明しています。

消費者庁は、動画の冒頭に「広告」と表示するだけでは、途中から視聴する人が見逃す可能性があると示しています。視聴者がどの時点から見ても、企業の広告だと分かるか判断の中心です。

出典: 消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」

警告「YouTubeでONにしたから完了」としない

動画内の表示、口頭の説明、説明欄、企業との契約をそれぞれ確認します。対応の適切さは個別の表示と取引実態で変わります

発注企業と制作側で分担する

発注企業が決めること

案件であることの表現
必須表示と禁止表現
校了者と公開承認

制作側が確認すること

YouTube Studioの申告
動画本編と説明欄の表示
公開後のラベルと通知

役割分担を契約時に決めておくと、公開直前に表示の責任者が分からなくなる事態を防げます。動画尺や配信面ごとの制作指示を整える場合は、目的と配信面から動画の長さを決める方法も参考になります。

企業案件を公開する前後のチェックリスト

YouTubeの有料プロモーションは、設定したら終わりではありません企画、公開直前、公開後の3回に分けて確認すると、申告の設定漏れと表現の食い違いを見つけやすくなります。

  • 報酬、商品提供、割引、将来の特典を含む価値交換があるか
  • 企業が主題、台本、表現、公開時期に関与するか
  • YouTube Studioで有料プロモーションを申告したか
  • 途中から視聴しても企業案件と分かる表示があるか
  • 説明欄に広告主との関係を書いたか
  • 年齢、地域、制限商材の条件を確認したか
  • 契約書と校了ログに、開示方法と最終確認者を残したか
  • 公開後、別端末でラベルと説明欄を確認したか
  • 自動ラベルに関する通知が届いていないか

YouTubeの有料プロモーションに関するよくある質問

QYouTubeの有料プロモーションとは何ですか?

Aブランドから金銭、無料商品、スポンサーシップなど価値のあるものを受け、その意向を反映したコンテンツを開示するための申告です。

Q企業から商品を無料でもらった場合も申告が必要ですか?

A無料商品はYouTubeの「価値のあるもの」の例に含まれます。商品提供と引き換えに紹介する関係なら、申告側で運用するのが安全です。

Q有料プロモーションのラベルはどこに表示されますか?

A申告すると動画の冒頭に開示ラベルが表示されます。新デザインは段階展開中のため、公開前に現行の表示を確認してください。

QYouTubeが企業案件を自動検出するなら手動申告は不要ですか?

A手動申告は引き続き必要です。自動検出は未申告の動画を補う仕組みで、クリエイターとブランドの開示責任は残ります。

Q有料プロモーションを設定すると広告収入はなくなりますか?

A条件を満たすチャンネルは、有料プロモーションを含む動画でも広告収入を得られる場合があります。ただし、ブランドと競合する広告が置き換えられることがあります。

QYouTubeのラベルだけで日本のステマ規制に対応できますか?

AYouTubeのラベルだけで必ず対応完了とは言えません。途中視聴でも広告と分かるよう、動画本編と説明欄でも企業との関係を明示します。

QYouTube Promoteと有料プロモーションは同じですか?

A異なります。YouTube PromoteはGoogle広告を使って動画を広告配信するツールで、有料プロモーション申告は企業案件の商業的関係を開示する機能です。

開示の判断と記録を制作フローへ組み込む

実務公開チェックを制作フローに組み込む

担当者の記憶に任せず、動画の校了票に「YouTube申告」「本編表示」「説明欄」「公開後確認」の4欄を作ります。発注側と制作側がそれぞれ確認する仕組みにすると、担当者が変わっても続けられます。

動画の企画、表現、法務確認、公開後の計測を一つの運用にすると、開示のためだけに別工程を増やさずに済みます。企業動画の導線設計や運用の分担まで整理したい場合は、株式会社ノーサイドへご相談ください。