企業が年賀状廃止のお知らせを出すときは、いつの年賀状から送付を終えるのか、どの範囲を対象にするのかを先に決めると、ホームページと取引先へのメールをそろえて作れます。感謝の言葉にこの方針を添えれば、長い理由を並べずに変更内容を伝えられます。
ただし、自社が送付をやめることと相手からの年賀状も辞退することは別の決定です。掲載文とメールの文例を使う前に、この違いと開始年を確かめておきましょう。
企業の年賀状廃止のお知らせは開始年と対象を明記する
企業の年賀状廃止のお知らせには、感謝、送付終了の開始年、対象、今後の関係を願う言葉を入れます。そのうえで相手からの送付も辞退する方針なら、辞退のお願いを別の一文として加えると、相手が自分の手配をどうすればよいか判断できます。
「2027年から」と「2027年を最後に」の違い
たとえば2026年の秋に案内する場合、2027年のお正月に届く年賀状を送らないのか、2027年分を送って終えるのかで開始年が変わります。
「本年をもって廃止」「来年から取りやめ」だけでは後から読む人が迷うため、年始の挨拶が何年分からなくなるかまで書いてください。
| 会社の方針 | 送付する最後の年 | 文面の開始年 |
|---|---|---|
| 2027年分から停止 | 2026年分 | 2027年の年始から |
| 2027年分で終了 | 2027年分 | 2028年の年始から |
この表の年は方針の違いを示す設定例です。サイトでは「年度」より暦年で示し、「2027年の年始のご挨拶より、はがきによる年賀状の送付を終了いたします」のように、対象を一度で読める形にします。
送る範囲と受け取る範囲を分けて決める
全取引先が対象なら「すべてのお取引先様への年賀状」と書けますが、一部で継続する予定があれば、「すべて」と実際の運用を食い違わせないよう、例外の扱いを責任者と決めてから原稿へ進めます。
同じように、会社宛の年賀状を辞退すると決めても、社員が私的にやり取りする年賀状まで含むとは限りません。社員宛も含めるか、暑中見舞いや贈答品も対象にするかは、それぞれ別に承認を取る項目です。
実際にADKの公式告知では、年賀状と中元・歳暮を一緒に案内しています。こうした告知の範囲は企業ごとに異なるので、他社の文章にある対象をそのまま自社へ足さず、決まっている範囲だけを明記しましょう。
ホームページに掲載する年賀状廃止のお知らせ文例
ホームページの年賀状廃止のお知らせは、あとから取引先が方針を確かめられる案内として用意します。掲載日とは別に開始年を書き、タイトルにも「年賀状」を残しておくと、他のお知らせから探すときに内容が分かります。
次の文例は、架空の「文例用サンプル社」が2027年の年始分から全取引先への送付をやめ、相手からの年賀状も辞退する設定で作ったものです。ノーサイド自身の年賀状方針や、実在企業の告知文ではありません。
全取引先へ案内する標準の掲載文
文例年賀状送付終了のお知らせ
お取引先の皆様へ
日頃より文例用サンプル社の事業にお力添えをいただき、誠にありがとうございます。
弊社では、ご挨拶の方法を見直し、2027年の年始のご挨拶より、すべてのお取引先様へのはがきによる年賀状の送付を終了することといたしました。
これまで年賀状を通じてお寄せいただいた温かいお言葉に、心より感謝申し上げます。あわせて、弊社宛の年賀状につきましても、今後はお気遣いなさいませんようお願い申し上げます。
日頃のご連絡やお取引への対応は、これまでどおり続けてまいりますので、引き続きお付き合いを賜れますと幸いです。
文例用サンプル社 総務担当
この文例は送付終了と受領辞退の両方が決定済みの場合に使います。受領辞退を決めていなければ「あわせて」からの一文を外し、決まっていない依頼を文例の都合で追加しないようにします。
短く掲載するときの文例
案内を簡潔にしたい場合も、開始年と送付対象を残すと変更内容が伝わります。次は相手からの送付辞退を含めず、自社の年賀状送付の終了だけを知らせる短文です。
日頃より文例用サンプル社をご支援いただき、ありがとうございます。
弊社は2027年の年始のご挨拶より、すべてのお取引先様へのはがきによる年賀状の送付を終了いたしますが、これまでのご厚情に感謝申し上げますとともに、今後も変わらぬお付き合いを賜れますと幸いです。
短くした分を補おうとして「今後はメールでご挨拶します」と足す場合は、配信の担当者と送付先が決まっているかまで確かめます。アバントグループの公式告知にはメールでの新年挨拶が明記されていますが、他社の実施方針を自社の約束にしないことが文例を使う際の前提です。
ホームページに載せる
担当者からメールする
取引先へメールで送る年賀状廃止のお知らせ文例
取引先への年賀状廃止のお知らせメールには、用件が分かる件名、宛名、日頃のお礼、開始年と対象をそろえます。サイトへ載せただけでは見てもらえたか分からないので、前年に年賀状をやり取りした先など、直接連絡する対象を社内で決めましょう。
担当者から個別に案内するメール
次のメールも会社名と担当者名は文例用の架空設定です。宛先の部署名・氏名は実際の相手に合わせ、本文の開始年や辞退範囲は掲載文と照合してから送ります。
文例個別メールの件名と本文
件名:年賀状の送付終了について(文例用サンプル社)
文例用取引先社
総務ご担当者様
いつもお世話になっております。文例用サンプル社の総務担当です。
日頃のお力添えに感謝申し上げますとともに、弊社の年賀状送付に関する方針変更をご案内いたします。
弊社は、ご挨拶の方法を見直し、2027年の年始分より、すべてのお取引先様へのはがきによる年賀状の送付を終了することといたしました。あわせて、弊社宛の年賀状につきましても、お気遣いなさいませんようお願い申し上げます。
日頃のご連絡やお取引には、これまでどおり対応してまいります。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
文例用サンプル社 総務担当
このメールは相手に承認や返信を求める内容ではないので、単に方針を伝えるなら返信の催促は不要です。業務連絡と同時に送る場合も、年賀状の案内には独立した見出しを付けるなど、発注や納期の依頼と混ざらない形にします。
複数の会社へ送る場合は、他社の宛先をTo・Ccに並べて見せないことも送信前の確認項目です。個別送信を基本に、配信の仕組みを使う場合は社内の送信ルールに沿って、宛先・差出人・署名をテスト用の社内宛メールで確かめます。
廃止後に年賀状をいただいたときの返信
年賀状廃止の告知後でも、相手の手配が先に済んでいたり、担当者まで案内が届かなかったりすることはあります。その場合はいただいたご挨拶へのお礼を先に伝え、会社の方針を短く添えると、相手を責める文面になりません。
文例年賀状をいただいた相手へのお礼
このたびは年賀状をお送りいただき、ありがとうございました。温かいお言葉を頂戴し、心より御礼申し上げます。
弊社では2027年の年始分より、はがきによる年賀状の送付を終了しておりますため、メールにてご挨拶申し上げます。今後の弊社宛の年賀状につきましても、どうぞお気遣いなさらないでください。
本年も変わらぬお付き合いを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
文例用サンプル社 総務担当
この返信は受領辞退まで決定している場合の例で、決まっていなければ「今後の弊社宛」からの一文は使いません。廃止を理由に返送を求めたり、案内を読まなかったことを指摘したりしないよう、お礼と今後の方針に絞ります。
年賀状廃止のお知らせはいつ出すか
企業の年賀状廃止のお知らせは、取引先が年賀状の印刷や宛名作成を始める前に届くよう、社内の承認日から逆算します。会社ごとに準備時期が違うため、相手側の予定が分かる場合はそれに合わせ、決定した方針を早めに伝える進め方をおすすめします。
秋から準備する場合の進め方
2026年の秋に準備するなら、10月に開始年と範囲を決め、11月中の告知を社内の目標にすると、原稿確認や個別連絡の予定を立てられます。これは進行を組むための提案であり、11月末を全国共通の締切として扱うものではありません。
たとえば久保井インキは2025年11月10日の公式告知で、2026年以降の年賀状の挨拶を控える旨を示しています。前述のアバントグループの告知は同年12月で、企業の公式告知にも時期の幅がありますが、それだけを根拠に自社の案内を遅らせる必要はありません。
年末年始の営業日も案内するなら、年賀状の方針と休業期間を別の見出しで示すと読み違いを防げます。休業中の受付や営業再開日まで載せる場合は、年末年始休業のお知らせ文例に合わせて、年賀状以外の案内も準備できます。
告知が遅くなった場合の伝え方
12月に方針が決まった場合も、決定後に掲載と直接連絡を進めることで、これから手配する相手には変更を知らせられます。ただし、すでに投函された年賀状を止められる前提で辞退を求めないよう、準備済みの方への配慮を添えましょう。
たとえば「ご案内が遅くなり恐縮ですが、弊社は2027年の年始分より年賀状の送付を終了いたします。すでにご準備いただいている場合は、どうぞそのままお取り扱いください」と伝えられます。
この一文を使う場合も、受け取る際の社内対応を先に決め、受付と営業担当で共有しておきましょう。
掲載文と社内の案内を食い違わせない
年賀状廃止のお知らせは、承認済みの方針を一つの原稿にまとめ、それを基に各担当が案内する形にすると、掲載文とメールで開始年が変わるのを防げます。サイトの更新担当と総務・営業の担当が別なら、誰が最終確認するかも決めておきます。
ホームページ掲載・メール送信前の確認項目
- 開始年を「2027年の年始分」のように書き、最後に送る年と混同していない
- 対象と例外について、責任者が承認した内容と文面が一致している
- 相手からの送付辞退や社員宛の扱いを、未決定のまま加えていない
- 掲載日・会社名・署名を自社の情報へ直し、架空の文例を残していない
- 画面の文字がスマホでも読め、画像だけの案内になっていない
- 送信先と本文を社内で照合し、他社の宛先や未公開情報を含めていない
掲載する内容は画像やPDFだけに閉じず、ページの文字でも読める形にしておくと、相手が開始年を確認したり、担当部署へ内容を共有したりしやすくなります。更新を外部へ依頼するなら、ホームページの原稿作成で自社が用意する情報を参考に、会社が決める事実と文章を整える作業を分けて渡しましょう。
その後、休業中に届くメールの案内も用意する場合は、年末年始の自動返信メール文例と返信を再開する日をそろえます。年賀状の告知へ休業中の対応まで詰め込まず、それぞれの用件で相手が知りたい情報を示す進め方です。
翌年の見直しでは、過去の掲載日を保ち、「来年」という曖昧な文言を残さないようにします。通年のお知らせ管理は、ホームページの更新頻度と見直す情報に沿って担当を決め、古い開始年を新しい方針へ無断で書き換えないことも引き継いでおきましょう。
よくある質問
Q企業の年賀状廃止のお知らせはいつ出すとよいですか?
A企業の年賀状廃止のお知らせは、取引先が印刷や宛名作成に入る前に届くよう、方針の決定後に準備します。秋から進めるなら11月中の告知を社内目標にする方法がありますが、全国共通の期限ではありません。
Q年賀状廃止のお知らせはホームページだけで足りますか?
Aホームページの掲載だけでは取引先が読んだか分からないため、直接知らせる対象を社内で決め、担当者のメールなどと組み合わせます。掲載文とメールの開始年・対象・辞退範囲は一致させます。
Q企業が年賀状を廃止する理由は必ず書きますか?
A年賀状を廃止する理由を添える場合は、会社として決めた背景を簡潔に書きます。自社にない環境施策やデジタル化の取り組みを付け足さず、理由を詳しく書かない場合も開始年と対象は明記します。
Q相手からの年賀状も辞退する一文を入れますか?
A相手からの年賀状を辞退する一文は、受領辞退まで会社として決定している場合に入れます。自社の送付終了だけが決まっている場合は、辞退の依頼を自動的に加えません。
Qお知らせに「来年から廃止」と書いてもよいですか?
A年賀状廃止のお知らせは翌年以降も読まれるため、「2027年の年始分より」のように暦年を明記する書き方をおすすめします。掲載日と送付を終える開始年を別に示すと読み違いを防げます。
Q廃止のお知らせを出した後に年賀状が届いたらどうしますか?
A年賀状が届いた場合は、いただいたご挨拶へのお礼を先に伝え、会社の方針を短く添えます。年賀状の返送を求めたり、告知を読んでいないことを責めたりせず、社内で決めた方法で返信します。
Q個別の案内メールにも拝啓・敬具を付けますか?
A個別メールは、普段の取引で使う宛名、挨拶、名乗り、本文、結び、署名で組み立てられます。正式な書面として案内する社内ルールがあれば、その形式を使い、メールと書面の型を途中で混ぜないようにします。
年賀状を終える開始年を決めて掲載文とメールをそろえる
企業の年賀状廃止のお知らせは、年賀状の送付を終える開始年と対象を、取引先へ伝える案内です。まずは総務や責任者と開始年・対象・受領辞退の扱いを決め、その内容を標準の掲載文とメールへ同じように反映します。
文例を直す際は、自社でまだ決まっていない約束を外すと、実際の対応に合う案内にできます。掲載後に同じ問い合わせが続くなら、ホームページのよくある質問の書き方を使って、相手が迷った点を次の案内へ反映してみてください。

