年末年始が近づくと、ECサイトの運営は普段と違う日程で動きます。
ECサイトの年末年始のお知らせは、休業期間だけでなく、注文・入金・出荷・問い合わせの動きを分けて書くと伝わります。
カートが動いていても倉庫は休み、フォームは送れても有人回答は年始から、というECサイトは珍しくありません。
同じ「休業」でも止まる業務が違うため、最初に4つの日時を決めてから例文へ落とし込みます。
先に決めるのは4つの日時
注文受付、年内発送対象の締切、年始の出荷再開、問い合わせ回答の再開を別々に決めます。商品や決済方法で条件が変わる場合は、共通文とは別に例外を示してください。
ECサイトの年末年始のお知らせは4つの日時から決める
ECサイトの年末年始のお知らせで最初にそろえるのは、注文受付、年内発送対象の締切、年始の出荷再開、問い合わせ回答の再開です。
「12月○日から1月○日まで休業します」だけでは、購入後の動きが分かりません。
| 決める日時 | 確認する相手 | 読者へ伝えること |
|---|---|---|
| 注文受付 | 店舗運営 | 購入できる期間 |
| 発送締切 | 倉庫・仕入先 | 年内発送の条件 |
| 出荷再開 | 倉庫・配送 | 処理を始める日 |
| 回答再開 | サポート | 有人返信の開始日 |
注文受付
カートを開けるか、停止するか
発送締切
年内に倉庫から出せる条件
出荷再開
年始に処理を始める日
回答再開
有人返信を始める日
注文日と発送日は同じではありません。前払いなら入金確認、受注生産なら製造、外部倉庫なら出荷依頼という工程が間に入ります。
Shopifyでは、注文から荷物を配送業者へ引き渡すまでをフルフィルメント時間と説明し、配達日と分けています。
発送予定と到着予定を同じ言葉で約束しないことが、年末の誤解を防ぐ基本です。
出典: Shopifyヘルプセンター「フルフィルメント時間と配達日」
補足企業サイトの休業案内とは役割が違う
会社全体の挨拶文や掲載時期は、年末年始休業のお知らせへ載せる日付と例文で確認できます。ECサイトでは、そこへ購入後の処理日程を加えます。
ECサイトの年末年始のお知らせに入れる7項目
ECサイトの年末年始のお知らせは、誰が読んでも自分の注文がどう動くか判断できる状態を目指します。
次の7項目を同じ案内の中で照合します。
- 対象年と休業期間
- 注文受付を続けるか停止するか
- 年内発送対象となる注文締切
- 前払い決済の入金確認締切
- 年始の出荷を始める日
- 問い合わせの受付と回答再開日
- 商品・地域・配送方法ごとの例外
とくに前払い決済では、注文締切と入金確認締切を分けます。
決済方法ごとの入金タイミングを整理するなら、ネットショップの決済方法と運用上の違いも照合できます。
消費者庁の通信販売広告Q&Aでは、商品の引渡時期を「○日以内」「○月○日まで」のような期間または期限で明確に表示する必要があると説明しています。
「入荷次第」や「入金確認後発送します」だけでは、引渡時期を示したことになりません。
商品ページだけでなく、申込みの最終確認画面でも引渡時期などの表示が求められます。
お知らせ記事を公開しただけで終わらせず、購入直前の表示も同じ日程へそろえる必要があります。
出典: 消費者庁「通信販売の申込み段階における表示についてのガイドライン」案内
注意曜日は対象年のカレンダーで照合する
前年の文章を複製すると、日付だけ直して曜日が残りやすくなります。対象年、月日、曜日の3点を公開前に読み合わせてください。
ECサイトの年末年始のお知らせ例文4パターン
次の例文は、角括弧内を自社の日程と条件へ置き換える前提です。
月日だけを差し替えて公開せず、注文・入金・発送・回答が実際の運用と一致するか確認してください。
注文は受け付け、発送だけ休止する基本例
例文注文受付を続ける場合
平素より当店をご利用いただき、ありがとうございます。
誠に勝手ながら、[12月○日(○)]から[1月○日(○)]まで、商品の発送とお問い合わせへの回答を休止いたします。
休業期間中もECサイトからご注文いただけます。
[12月○日(○)○時]以降のご注文は、[1月○日(○)]から受付順に発送いたします。
お届け先や配送状況により到着日は前後する場合があります。
お客様にはご不便をおかけしますが、ご了承くださいますようお願いいたします。
この例では、注文できることと出荷が止まることを分けています。
「通常どおりご注文いただけます」だけで終えず、年始の開始日まで続けて書きます。
前払いの入金期限がある例
例文銀行振込などを使う場合
年内発送をご希望の場合は、[12月○日(○)○時]までにご注文いただき、[12月○日(○)○時]までに当店で入金を確認できるようお手続きください。
入金確認が期限を過ぎたご注文は、[1月○日(○)]から順次処理し、[○営業日以内]に発送いたします。
金融機関の処理状況によって確認日が変わる場合があります。
前払いでは、注文日時ではなく入金確認日時が発送条件になることがあります。
年内発送の条件と期限後の発送目安を同じ例文に入れます。
商品・地域で締切が異なる例
例文共通条件のあとに例外を分ける
通常商品は、[12月○日(○)○時]までのご注文を年内発送の対象とします。
受注生産品、予約商品、メーカー直送品は、各商品ページに記載した発送予定をご確認ください。
[対象地域]へのお届けは通常より日数を要する場合があります。
年内到着をお約束する案内ではありませんので、余裕をもってご注文ください。
商品ごとに工程が違う場合は、一律の締切を約束しないようにします。
商品マスターと倉庫の作業を整理したい場合は、在庫差異が生まれる工程の見つけ方も役立ちます。
問い合わせ受付と有人回答が異なる例
例文フォームは受け付ける場合
休業期間中もお問い合わせフォームとメールはご利用いただけます。
当店からの有人回答は、[1月○日(○)]から受付順に行います。
自動返信メールは受付完了をお知らせするもので、個別回答ではありません。
回答まで通常より時間をいただく場合があります。
受付できることと、返事が来ることは別です。
電話、メール、チャット、SNSで再開日が違う場合は、チャネルごとに日時を分けると問い合わせの重複を減らせます。
年末年始のお知らせを掲載する6か所
年末年始のお知らせは、お知らせ一覧だけでなく購入を決める画面と購入後に届く案内へ反映します。
購入者がどのページから入っても同じ条件を確認できるようにしてください。
| 掲載場所 | 主な役割 | 載せる内容 |
|---|---|---|
| トップ | 早期告知 | 休業と締切 |
| 商品ページ | 商品別条件 | 例外と目安 |
| カート | 購入前確認 | 発送開始日 |
| 最終確認 | 申込条件 | 引渡時期 |
| 注文メール | 購入後保存 | 受付と発送 |
| FAQ・告知 | 詳細説明 | 全条件 |
広く知らせる場所
購入時に確かめる場所
トップの告知とカートの案内で日付が違う状態は避けます。
Shopifyを利用している場合でも、テーマ、チェックアウト、通知メールで編集場所は異なるため、Shopifyのチェックアウト最終確認画面で確認する範囲と突き合わせます。
警告自動メールの通常文を残さない
サイトには休業と書いてあるのに、注文確認メールで「通常○営業日以内に発送」と送ると案内が矛盾します。自動返信、発送予定表示、FAQを同じ更新日に照合します。
ECサイトの年末年始のお知らせを公開する6手順
ECサイトの年末年始のお知らせは、文章から作るより関係先の日程を先に集めると手戻りが減ります。
次の順番なら、未確定の日付を勢いで公開せずに済みます。
- 倉庫・仕入先・配送・サポートの休業日を集める
- 注文・入金・出荷・回答の日時を決める
- 商品・地域・決済の例外を分ける
- 例文へ日程を入れ、対象年と曜日を照合する
- 6か所へ反映し、テスト注文で表示を確かめる
- 公開後に更新し、年始の撤去まで完了する
外部倉庫や複数店舗がある場合は、担当者と確認日も同じ台帳に残します。
注文量が増えて手作業では追えないなら、ECサイトの受注管理を切り替える判断基準まで続けて整理すると、休業明けの処理も見通しやすくなります。
配送会社の動きは一律ではありません。
ヤマト運輸は年末年始も集荷・配達を行うと案内していますが、営業所が休業する場合や、地域・天候で状況が変わる場合があります。
出典: ヤマト運輸FAQ「年末年始も集荷・配達はしていますか?」
メモ配送会社の営業と自社倉庫の出荷は別です。自社の最終出荷日を基準に案内し、利用中の配送会社と営業所の最新情報は公開直前にも見直します。
案内文で起きやすい5つの失敗
ECサイトの年末年始案内は、文章の丁寧さより日程と表示場所の整合で信頼性が決まります。
次の5つの不一致は、公開前の読み合わせで止められます。
注文と発送を混同する
「順次発送」で終える
締切と再開日を示す
例外を対象別に書く
- 休業期間だけで、注文できるか書いていない
- 注文締切と入金締切を同じ日時にしている
- 発送日と到着日を同じ意味で使っている
- お知らせと自動メールの日付が違う
- 前年の告知を残したままにしている
「年内最終発送」は「年内到着」の約束ではありません。
到着日は配送地域や配送状況に左右されるため、出荷予定と配送会社の追跡方法を分けて案内します。
また、「順次発送」は開始順を示す言葉で、完了時期を示す言葉ではありません。
「[1月○日]から順次処理し、[○営業日以内]に発送」のように期間を添えます。
回避前年の案内を複製して日付だけ直す
曜日、問い合わせ窓口、倉庫、配送条件が前年と同じとは限りません。複製後は全項目を未確認へ戻し、今年の担当者が再確認します。
公開前チェックリストと年始の戻し作業
公開前は、文章、画面、実際の運用を別々に確認します。
担当者名と確認日を添え、未確認の欄が残っていれば公開日を先に決めません。
- 対象年・日付・曜日が一致している
- 注文受付と発送休止を分けている
- 入金確認が必要な決済の締切がある
- 商品・地域・配送方法の例外を示している
- トップから自動メールまで日程が一致している
- スマートフォンとテスト注文で表示を確認した
- 更新担当と撤去日を決めた
要点告知の完了は撤去まで
年始の出荷が落ち着いたら、バナーと休業文を外し、通常の発送目安と問い合わせ案内へ戻します。更新日と担当者を予定表へ入れておきましょう。
倉庫、決済、商品、問い合わせ窓口が複数に分かれていると、文章だけ整えても表示漏れが残ります。
ECサイトの運用整理から画面への反映まで自社だけで手が回らない場合は、ノーサイドへお問い合わせください。日程表と現在の購入導線があれば、確認範囲を具体化できます。
ECサイトの年末年始のお知らせとは、注文から問い合わせ回答までの各工程を、締切と再開日で示す運用案内です。
まずは4つの日時を1枚に書き、例文の角括弧へ入れるところから始めます。
ECサイトの年末年始のお知らせに関するFAQ
QECサイトの年末年始のお知らせはいつ掲載すべきですか?
AECサイトの年末年始のお知らせに一律の掲載日はありません。注文検討期間と年内発送の締切を見て、購入者が締切前に判断できる時期へ公開してください。
Q年末年始も注文を受け付ける場合はどう書きますか?
A年末年始も注文を受け付ける場合は、注文可能であることと、年始の出荷開始日を分けて書きます。問い合わせ回答の再開日も別に示してください。
Q「入金確認後、順次発送」だけでは不十分ですか?
A「入金確認後、順次発送」だけでは引渡時期が分かりません。ECサイトでは入金確認の締切と、確認後に何日以内または何月何日までに発送するかを示します。
Q年内最終発送日と年内到着日は同じですか?
A年内最終発送日と年内到着日は同じではありません。最終発送日は店舗や倉庫が荷物を出す日で、到着日は配送地域や配送状況によって変わります。
Q商品や配送地域で締切が異なる場合はどう書きますか?
A商品や配送地域で締切が異なる場合は、共通条件のあとに対象商品・地域・配送方法ごとの例外を分けます。商品ページにも同じ条件を表示してください。
Q年末年始のお知らせはECサイトのどこへ掲載しますか?
A年末年始のお知らせは、トップ、商品ページ、カート、最終確認画面、注文確認メール、FAQやお知らせへ掲載します。各場所の日程を一致させてください。
Q問い合わせフォームは休業中も開けてよいですか?
A問い合わせフォームは休業中も受付可能です。ただし自動返信が個別回答ではないことと、有人回答を始める日を明記してください。

