YouTube Shortsの画像広告からサイトへ進むまでの操作が、Googleの2026年9月24日の発表で変わりました。ただし、発表が示しているのは9:16の縦型画像を使う場合の1タップ体験であり、静止画を登録すればどんな素材でも同じ表示になるという話ではありません。
動画を作る余裕がない広告主にも選択肢が広がりますが、画像の作り方、配信先、着地ページを一緒に考えないと、クリックが増えたかどうかさえ判断しにくくなります。まず今回の変更範囲を確かめ、そのうえで制作と計測の順番を決めましょう。
要点変わったのはShorts画像からサイトへの導線
Googleは9:16のフルブリード画像広告で、YouTube Shortsからランディングページへ1タップで移動できる体験を発表しました。まず縦型画像を用意し、広告の表示とサイト到達後の成果を分けて確認します。
YouTube Shortsの画像広告で変わったこと
Googleが2026年9月24日に発表したのは、デマンドジェネレーションキャンペーンのYouTube ShortsとGmailの画像広告から、利用者が1回のタップで広告主のサイトへ進める体験です。Shortsについては、9:16の画面いっぱいに広がる画像をアップロードした場合と説明されています。
ここでいう1タップはサイトへの移動操作の話で、問い合わせや購入が1タップで終わるという意味ではありません。
また、画像を追加するだけでShortsに必ず表示されるわけでもないため、表示の適格性と実際の配信を分けて考える必要があります。
出典: Google「September’s Demand Gen Drop」(英語、2026年9月24日)
同じ発表には「コンバージョン40%増」という数字も登場しますが、これはGmailをデマンドジェネレーションに加えた広告主の画像クリエイティブに関するGoogle内部データです。Shortsの1タップ化による改善率ではないので、自社の効果予測に置き換えないでください。
YouTube Shortsの画像広告は動画広告や商品フィードとどう違うか
Shortsという名前から動画だけを想像しがちですが、Google広告の掲載面表ではデマンドジェネレーションの「画像のみ」もYouTube Shortsの対象です。一方、商品フィードの画像を使う形式もあり、今回の「9:16画像をアップロードする」話と混同すると、制作する素材がずれます。
アップロード画像
広告主が縦型の静止画を用意し、見せたい内容を設計する
動画広告
動きと音声で伝える別のクリエイティブ形式
商品フィード画像
商品データと画像を使う形式で、素材の準備が異なる
GoogleのFAQでは画像だけのデマンドジェネレーションキャンペーンも可能とされていますが、その場合に配信されるのは画像形式に対応した掲載面です。
「動画が不要」と「すべての面に表示される」は同じ意味ではありません。
すでに動画素材を持っている企業なら、画像と動画を同じ目的の中でどう使い分けるかも検討し、画像は商品や訴求を一目で示し、動画は使用場面を動きで伝えると役割を分けます。なお、クリエイターの動画を広告に使う場合の条件は別の記事で扱っており、今回の静止画素材とは準備が異なります。
出典: Google広告ヘルプ「デマンドジェネレーションキャンペーンのクリエイティブ:アセットの仕様とガイドライン」、Google広告ヘルプ「デマンドジェネレーションに関するよくある質問(FAQ)」
YouTube Shortsの画像広告に使う9:16素材の作り方
Google広告ヘルプがShorts向けに推奨する縦型画像は9:16で、推奨寸法は1080×1920ピクセル、最小寸法は600×1067ピクセルで、画像の形式はJPGまたはPNG、最大ファイルサイズは5MBと記載されています。これらは入稿に使う画像の仕様であり、記事のアイキャッチ画像の寸法とは別です。

この寸法で縦長に切り抜くだけでは、商品名や人物の顔が画面の端に寄る場合があります。Googleは9:16画像について縦型動画のセーフゾーンを参考にするよう案内しているため、広告画面に重なる表示を想定し、重要な文字や商品を端に置きすぎない設計が必要です。
たとえば同じ商品でも、商品そのものを見せる画像と使う場面を見せる画像では、見た人が期待する着地先が違います。前者なら商品詳細へ、後者なら用途や導入例が分かるページへつなぐなど、画像の約束とページの冒頭を揃えてください。
制作前の確認画像の中心だけで判断しない
ロゴ、商品名、価格以外の訴求文などが画面表示に重ならないか、広告のプレビューで確かめます。プレビューの見え方と遷移先ページの冒頭が食い違う場合は、まず素材と着地先の組み合わせを直します。
画像広告から1タップで着くページを先に整える
1タップでサイトへ行けるようになるほど、着地ページの最初の画面が広告の続きになります。画像が「商品の使用場面」を見せているのに、移動先の冒頭が会社沿革だけなら、利用者は探していた内容へ進みにくいでしょう。
広告で見せるもの
ページで答えること
最初に見るべきなのは、広告とページの主語が一致するか、スマートフォンで本文を読めるか、そして次の行動が分かるかです。ここを点検してから画像の数を増やせば、訪問は得たのにページで迷わせる状態を避けやすくなります。
特に問い合わせ獲得が目的なら、商品やサービスの説明だけでなく、相談前に確認したい条件と送信後の流れまで示します。
クリック数と問い合わせ数は別の成果なので、サイト側の導線が曖昧なまま広告素材だけを改善し続けないでください。
デマンドジェネレーションでShortsへの配信をどう確かめるか
Google広告の現行ヘルプでは、デマンドジェネレーションの広告グループ単位のチャネルコントロールで、YouTube Shortsを選べると案内しています。一方、別のShorts購入ヘルプには、Shortsだけを買えないとする古い説明が残っており、公式資料の記述にも差があります。
したがって、自社アカウントで使える設定と広告形式の組み合わせを画面で確認してから配信計画を決めます。
Shortsを選べる場合でも、画像を登録しただけで表示回数が保証されるわけではなく、配信後の実績を見て初めて判断できます。
配信前の確認設定と掲載実績を混ぜない
チャンネルの選択肢が表示されるかを広告グループで確認し、広告の審査結果と配信後のShorts実績も別に見ます。使える画面が広告アカウントで異なる可能性があるため、この記事の説明だけを根拠に配信可否を決めないでください。
デマンドジェネレーション全体の更新経緯を整理したい場合は、2026年8月のデマンドジェネレーションの変更点も参照してください。ただし、新しいShorts画像の1タップ体験は9月24日の発表として、前月の機能と分けて扱います。
出典: Google広告ヘルプ「デマンドジェネレーションキャンペーンのチャネルコントロール」、Google広告ヘルプ「How to buy YouTube Shorts ads with Demand Gen campaigns」(英語)
YouTube Shorts画像広告の効果は「表示・訪問・その後」で見る
Shorts画像広告の改善を確かめるには、表示されたか、サイトへ来たか、その後に目的の行動をしたかを分けます。1タップへの変更で移動しやすくなっても、何を成果とするかを決めなければ、配信結果を素材の良し悪しに結び付けられません。
Google広告ヘルプでは、デマンドジェネレーションをネットワーク別に分け、YouTube内もShortsなどの広告フォーマット別に確認できると説明しています。そのためキャンペーン全体のクリック増をShorts画像だけの成果とせず、対象面の配信量、クリック、コンバージョンを同じ期間で見ます。
なお、GoogleのFAQではYouTubeの画像広告の課金方式をCPM(インプレッション単価)としています。これは表示回数に基づく課金方式なので、1タップになってもクリック課金へ変わるわけではなく、クリック単価だけで良否を決めず目的の行動まで見て評価しましょう。
出典: Google広告ヘルプ「デマンドジェネレーションキャンペーンの指標とレポートについて」、Google広告ヘルプ「デマンドジェネレーションに関するよくある質問(FAQ)」
動画広告を含む施策と数字を比べる際は、Google広告の動画キャンペーンの移行と履歴も文脈に応じて確認してください。キャンペーンの種類が変わっている場合は、変更前後の数字を同条件の広告として並べない方が判断を誤りません。
YouTube Shortsの画像広告でよくある質問
QYouTube Shortsに動画なしで画像広告を出せますか?
Aデマンドジェネレーションには画像だけの形式があり、Googleの掲載面表ではShortsも画像のみの広告に対応します。ただし、配信が必ず発生するという意味ではありません。
QShorts画像広告の1タップとは何ですか?
AGoogleが2026年9月24日に発表した、9:16のフルブリード画像広告から広告主のランディングページへ1回のタップで移動できる体験です。購入や問い合わせの完了まで1タップという意味ではありません。
QShorts向けの画像サイズはいくつですか?
AGoogle広告ヘルプでは9:16画像の推奨寸法を1080×1920ピクセル、最小寸法を600×1067ピクセルとしています。画像の重要部分は安全領域も確認してください。
Q正方形の画像もShortsに使えますか?
AGoogleのShorts広告ヘルプでは、正方形や縦長の静止画像は背景を補う表示で配信対象になり得ると説明しています。一方、今回発表された1タップの体験は9:16のフルブリード画像について案内されています。
Q画像を登録すればShortsに必ず出ますか?
A画像形式が掲載面に対応していても表示は保証されません。広告グループのチャンネル設定、広告の審査結果、配信後のShorts実績をそれぞれ確認します。
QGmailのコンバージョン40%増はShortsにも当てはまりますか?
A当てはまりません。Google発表の40%はGmailを加えた広告主の画像クリエイティブに関する内部データで、Shorts画像広告の改善率ではありません。
QShorts画像広告の成果は何で確かめますか?
Aデマンドジェネレーションのネットワーク別・広告フォーマット別の表示とクリックを確認し、サイト到達後の問い合わせや購入など、設定した目的の行動と合わせて評価します。
縦型素材と着地ページ、計測を一組で準備する
ここまで見たYouTube Shortsの画像広告で今回変わったのは、サイトへ進む導線です。その機会を生かすには、9:16の画像が何を約束し、着地ページが何を答え、成果をどの配信面で測るかを一組にして決めます。
既存の広告素材を縦型へ作り直す前に、まず訴求とページの対応、重要部分の見切れ、計測の分け方を点検してください。素材だけが先に増えても成果の理由は分かりません。広告の設計から着地先まで社内で整理しにくい場合は、ノーサイドへご相談ください。

