Shopifyストアの構築や保守を外部へ依頼するとき、制作会社は通常、コラボレーターリクエストを送って必要な管理画面だけにアクセスします。その送信前に、Shopify Partner側で本人確認を事前に完了できる仕組みが案内されました。
今回の対象は「新しいリクエストを送る人」です。
既存の許可済みアクセス、2段階認証、クライアントが発行する4桁コードまで一緒に考えると混乱しやすいため、誰が何を行うのかを分けて確認しましょう。
本人確認は組織単位ではなく送信者単位
新しいコラボレーターリクエストを送る各ユーザーが、自分の本人確認を行います。すでに許可されたストアへアクセスするだけなら、今回の変更を理由に再申請する必要はありません。
Shopifyコラボレーター本人確認は「新しいリクエストの送信者」が対象
Shopifyは2026年7月9日、パートナーがコラボレーターアクセスを依頼する前に、本人確認を完了できる仕組みを案内しました。発表時点では任意ですが、今後の数週間で必須になる予定と案内しています。
必須化後は、本人確認を終えていないユーザーが新しいコラボレーターリクエストを送れません。一方で、公式発表には必須化の具体日が示されていないため、「○月○日から全員必須」と日付を決め打ちするのは避けてください。

出典: Shopify Developer Changelog「Identity verification for partners」(英語)
既存の許可済みアクセスは対象外
すでにクライアントが許可し、現在も利用できるコラボレーターアクセスだけなら、今回の本人確認は求められません。アクセスをいったん削除して取り直す必要もありません。
ここは実務で最初に分けたいところです。
「いま入れるストア」と「これから申請するストア」を案件台帳で分ければ、不要な再申請と着手日の申請漏れを同時に防げます。
時点具体的な必須化日は公式未発表
2026年7月28日時点で確認できる公式発表は「今後数週間」としています。日付を待つより、今後送信する担当者の確認を先に終える方が安全です。
誰が本人確認をするのかをShopify Partner組織内で決める
Shopifyコラボレーター本人確認は、Partner組織の代表者が一度済ませれば全員に適用される仕組みではありません。新しいリクエストを送る各ユーザーが、自分の身分証と自分の顔で確認します。
したがって、組織の所有者だけを確認済みにしても、実際の制作担当者が送信する運用なら準備不足です。私なら最初に、誰がクライアントごとの申請を送るのかを一行の一覧にします。
送信担当者
新しい依頼を送る本人が確認する。
組織管理者
送信できる権限と担当を整理する。
クライアント
コードを共有し、必要権限を承認する。
送信権限と担当者をひも付ける
Partner組織では、コラボレーター関係を作成・管理する権限も確認します。本人確認が済んでいても、組織内の権限がなければ担当業務を進められません。
誰にどの権限を持たせるかは、本人確認とは別の管理です。Shopifyの管理権限を見直す際は、スタッフ権限を確認するときの考え方も合わせておくと、担当と操作範囲を整理しやすくなります。
Shopifyの本人確認・2段階認証・4桁コード・権限承認の違い
Shopifyコラボレーターの申請では、本人確認、2段階認証、4桁コード、権限承認が別々に働きます。どれか一つを終えても、ほかの仕組みの代わりにはなりません。
4つの仕組みを「誰が・何のために」で比べる
| 仕組み | 行う人 | 目的と時期 |
|---|---|---|
| 本人確認 | 送信者 | 身元確認 新規申請前 |
| 2段階認証 | 利用者 | ログイン保護 常時 |
| 4桁コード | 顧客が発行 | 不正申請防止 申請時 |
| 権限承認 | 顧客 | 操作範囲の許可 受信後 |
本人確認と2段階認証は制作側の各利用者が行い、4桁コードの発行と権限承認はクライアント側が行います。役割を混ぜなければ、クライアントへ身分証の準備を頼むような誤案内も起きません。
制作側が行うこと
顧客側が行うこと
コラボレーターアカウントは、クライアントのパスワードを借りず、許可された管理画面だけへ入るための仕組みです。ストア所有者のログイン情報を制作会社へ渡す運用は避けてください。
出典: Shopifyヘルプセンター「コラボレーターアカウント」
必須化前に確認するShopifyコラボレーター運用チェック
必須化の具体日が出るまで待つより、次回の新規リクエストを送る前に準備を終える方が、案件の着手を止めにくくなります。確認するのは、次の項目です。

- 送信担当者をユーザー名まで決めた
- 有効な政府発行の顔写真付き身分証明書を本人が用意できる
- 端末のカメラとブラウザー権限を確認した
- 安定した通信環境でShopify公式の確認画面を開ける
- Partner組織内の送信権限を確認した
- クライアントへ依頼する4桁コードと必要権限を文面にした
本人確認は、Dev DashboardのRequest collaborationsページから進めます。政府発行の顔写真付き身分証明書を撮影し、セルフィーによるライブネス確認を行う流れです。
過去に本人確認を正常に完了している場合は、別のリクエストで再確認が不要なこともあります。ただし、画面に本人確認を求められたら、その表示を正として進めてください。
判断私なら「必須化日が決まったら対応」ではなく、次に送信する人から確認済みにするという運用にします。具体日が動いても、案件日程へ影響しにくいからです。
本人確認が進まないときの安全な対処
Shopifyコラボレーター本人確認が止まったら、書類を誰かへ送る前に、端末と撮影環境を順番に切り分けます。一度に設定を変えると原因が分からなくなるため、次の流れで確認してください。
カメラ・通信・撮影状態を順に見る
まず、ブラウザーのカメラ権限とポップアップ・リダイレクトの許可を確かめます。次に、VPN、広告ブロッカー、プライバシー拡張機能を一時的に外し、安定した回線で再試行します。
身分証はコピーではなく原本を使い、四隅が入るように暗めの無地背景で撮影します。反射やぼけがある場合は、明るさとカメラの距離を変えてください。
身分証を第三者へ送らない
身分証やセルフィーを、制作会社、クライアント、Shopify Supportへメールやチャットで送ってはいけません。本人確認は、本人がShopify公式フローから進めます。
Shopify Supportは技術的な問題の切り分けには対応できますが、本人確認の手動承認や回避はできません。Supportへ連絡するときは、発生時刻、使ったブラウザー、エラー画面を伝え、身分証画像そのものは添付しないでください。

警告メールのリンクから身分証を送らない
本人確認を急がせるメールが届いても、リンク先へ進む前にDev Dashboardを自分で開いて同じ案内があるかを確かめます。公式画面へ戻る習慣が、フィッシング対策になります。
認証を装うメールの見分け方は、サービスが違っても共通します。リンクを押す前の確認順は、「アカウント認証のお願い」を装う迷惑メールの見分け方も参考にしてください。
既存案件と今後の案件で対応を分ける
Shopifyコラボレーター本人確認への対応は、全案件を一律にやり直すのではなく、既存アクセス、申請予定、再申請予定の状態で分けます。
線引き許可済みなら再申請しない
現在アクセスできる案件は、そのまま維持します。これから送る案件と、アカウント削除後にアクセスを取り直す案件だけを新しいリクエストとして準備してください。
コラボレーターアクセスは、90日間ログインがないと自動で期限切れになり、この場合はマーチャントが管理画面で該当ユーザーを再有効化できます。
一方、アカウントを完全に削除した後にアクセスを戻すには、新しいリクエストが必要です。送信者は本人確認の対象になり得るため、失効と削除を分けて管理してください。

アクセスを意図的に削除した場合も、戻すには新しいリクエストが必要です。「整理のために一度全部消す」運用は、必要な案件まで申請し直す負担を増やします。
仕様変更へ備えるときは、対象、期限、担当、現在状態を一つの台帳へ残すと判断しやすくなります。Shopifyの変更対応を案件ごとに進める考え方は、Shopifyの追加スクリプト停止に備える移行手順でも同じです。
出典: Shopifyヘルプセンター「クライアントストアで作業する」
クライアントへ依頼するのは4桁コードと必要権限
本人確認は制作側の送信者が行います。クライアントへ依頼するのは、4桁のコラボレーターリクエストコードと、届いた申請内容の確認・承認です。

依頼文には、誰が、何の作業で、どの権限を、いつまで使うのかを入れます。私なら「フルアクセスをお願いします」ではなく、今回の作業に必要な権限だけを先に示します。
- 申請元: 制作会社名と担当者名
- 作業目的: テーマ修正、商品設定、アプリ確認など
- 必要権限: 作業対象に絞った権限
- 利用期間: 継続保守か一時作業か
- 完了後: 維持、縮小、削除のどれにするか
必要権限から始めると、クライアントは承認内容を理解しやすく、制作側も操作範囲を説明できます。アプリや外部連携まで含めて権限を棚卸しするなら、Shopifyアプリを標準機能から選び直す考え方も役立ちます。
依頼クライアントの作業は短く明確にする
クライアント側は4桁コードを共有し、届いた申請元と必要権限を確認して承認します。本人確認やPartner組織の設定まで依頼せず、制作側の準備は制作側で終えるのが基本です。
よくある質問
QShopifyコラボレーター本人確認は誰が行いますか?
AShopifyコラボレーター本人確認は、新しいリクエストを送るShopify Partner組織内の各ユーザーが行います。組織の代表者が一度確認して全員分を済ませる仕組みではありません。
Q既存のクライアントストアでも本人確認が必要ですか?
A既存の許可済みコラボレーターアクセスを使うだけなら、今回の本人確認は必要ありません。90日間ログインがなく期限切れになったアクセスは、マーチャント側で再有効化できます。アカウントを完全に削除した後にアクセスを戻す場合は、新しいリクエストが必要です。
QShopify Partner組織の代表者が確認すれば他のメンバーも申請できますか?
AShopify Partner組織の代表者が確認しても、別のユーザーが新しいリクエストを送るなら、その送信者本人の確認が必要です。送信権限も別に確認してください。
Q2段階認証や4桁コードがあれば本人確認は不要ですか?
A2段階認証と4桁コードは、Shopifyコラボレーター本人確認の代わりにはなりません。ログイン保護、申請保護、身元確認という別の目的があり、それぞれ必要です。
QShopifyの本人確認には何を用意しますか?
AShopifyの本人確認では、有効な政府発行の顔写真付き身分証明書、利用できるカメラ、ブラウザーのカメラ権限、安定したインターネット接続を用意します。
Q本人確認に失敗したらShopify Supportが手動承認できますか?
AShopify Supportは本人確認を手動承認したり、確認を回避したりできません。技術的な問題は相談できますが、身分証やセルフィーをSupportへ直接送らないでください。
QShopifyコラボレーター本人確認の必須化はいつからですか?
AShopifyコラボレーター本人確認の具体的な必須化日は、2026年7月28日時点で確認した公式発表には示されていません。公式は2026年7月9日から事前確認を可能にし、今後の数週間で必須にする予定と案内しています。
Shopifyコラボレーター本人確認は送信担当者の準備から始める
Shopifyコラボレーター本人確認とは、新しいアクセス依頼を送る各ユーザーの身元を、申請前に確認する手続きです。
最初に行うのは、組織全体を慌てて設定し直すことではありません。今後リクエストを送る担当者を特定し、その本人が公式フローで確認することです。

そのうえで、クライアントから4桁コードを受け取り、必要な権限だけを申請します。既存アクセスは維持し、再申請が必要な案件だけを分ければ、本人確認の変更を理由に現場を止めずに済みます。
次の行動送信担当者の一覧を一行で作る
案件名、現在のアクセス状態、次に送信する人、本人確認の状態、必要権限を並べます。まず誰が新規リクエストを送るのかが決まれば、残りの準備は役割ごとに進められます。

