Shopify(ショッピファイ)に、複数の注文をひとまとまりにして、ピッキングから書類の印刷、梱包まで進める「バッチフルフィルメント」が加わっています。
出荷のたびに注文を開き直す作業をまとめたい時に、検討できる機能です。
ただし、利用できるかは発送元ロケーションの国と管理主体で決まり、2026年10月19日時点では日本国内の拠点だけで使える条件になっていません。
まず自社が対象に入るかを確かめ、そのうえで新機能と従来の一括発送を使い分けましょう。
出典:Shopify Changelog「Fulfill orders in batches」(2026年10月16日付)(英語)
Shopifyの一括出荷を使う前に日本の対象条件を確認
Shopifyの一括出荷バッチは、管理画面で配送ラベルを購入できる国に、自社で管理する有効なロケーションがあるストアで利用できます。
ここでいうロケーションは商品を発送する拠点で、購入者の届け先の国とは分けて判断します。
日本国内の発送拠点だけなら、現在の対応条件に入らない
公式の配送ラベル購入要件には、米国やカナダ、オーストラリア、英国、欧州の一部の国が載っていますが、日本は掲載されていません。
そのため、日本の倉庫から発送するストアでは、国内配送を今回の標準バッチへそのまま切り替える計画を立てないほうが安全です。
出典:Shopifyヘルプセンター「配送ラベルを購入するための要件と考慮事項」
注意日本語の説明ページと日本での利用可否は分ける
日本語ヘルプがあっても、日本の発送元が対応しているとは限りません。管理画面にバッチ作成が見当たらない時は、プランを変える前に発送元の国とロケーションの管理者を確かめてください。
海外拠点や外部倉庫がある場合は管理主体まで見る
一方、対応国に自社管理の発送拠点があるなら、その拠点の有効状態と配送ラベルの購入条件を確認する余地があります。
ただし、外部のフルフィルメントサービスが代行して管理するロケーションは、この機能の利用資格を満たす拠点として扱われません。
国内拠点だけのストア
対応国に自社管理拠点がある
この判断をする時は、ストアの登録住所だけでなく、どこから、誰の管理で発送するかを運用担当者とそろえます。
倉庫との連携範囲が曖昧なら、先に受注管理システムが必要になる条件を確認すると、今回の機能で変える作業を切り出しやすくなります。
Shopifyの一括出荷バッチで変わる作業
Shopifyの一括出荷バッチは、商品タイプや配送先などを基準に、最大250件のフルフィルメントをまとめて扱う仕組みです。
フルフィルメントは注文に含まれる商品の出荷処理を指すため、注文数と発送する荷物の数がいつも同じになるとは限りません。
ピッキング・印刷・梱包を同じまとまりで進める
標準のワークフローはピッキング、印刷、梱包の3工程で、各工程に実行する作業が入っています。
ピッキングは棚から商品を集める作業で、バッチ内の注文に必要な商品をリストで確認できます。
続く印刷工程では配送ラベルの購入と、明細表・配送ラベル・税関申告書の作成を進め、梱包工程ではスキャンによる商品確認を行います。
税関申告書は対象のフルフィルメントで利用可能な場合に限られ、国内発送でも必ず作られる書類ではありません。
こうして工程をまとめても、注文ごとの商品と宛先を照合する作業は残ります。
同じ商品を集めた後に箱を取り違えないよう、注文番号に対応したトレーや作業場所を決めておくと、梱包担当へ引き継ぎやすくなるでしょう。
要点一括で発送済みにする操作との違い
従来の一括操作は、複数の注文の発送状態などをまとめて処理する機能です。バッチは商品を集める、印刷する、箱へ詰めて確認するという作業の流れをまとまりごとに管理します。
Shopifyの一括出荷バッチを作る流れ
Shopifyの一括出荷バッチを作れる条件に当てはまるストアでは、まず対象を手動で選ぶ方法から確認すると、自社の作業に合うか判断しやすくなります。
操作は公式ヘルプに沿ったもので、表示名や利用可能な操作は実際の管理画面でも照合してください。
対象注文を選んでバッチを作成する
- Shopify管理画面の「注文管理」を開き、今回まとめて処理する注文を絞り込みます。
- 対象の注文を選択し、「バッチを作成」をクリックします。
- バッチ内の商品と発送元を確認し、必要な工程や書類をそろえてから作業を始めます。
この時、まとめる基準は現場で同じ手順に乗せられるかで決めます。
たとえば、同じ棚の商品を集める注文と、包装の指示を個別に確認する注文を分ければ、作業途中で担当者が立ち止まる理由を減らせます。
最近の注文をまとめる時は14日より前の未発送を確認する
最近分をまとめる場合は、注文管理の列アイコンから「バッチでグループ化」をオンにし、「最近の注文をバッチ処理」を選びます。
この操作で対象になるのは、過去14日間の未発送注文のうち最新の最大250注文です。
ただし、この操作だけでは、古い未発送注文をすべて拾えません。
14日より前の注文は手動でバッチを作るか既存のバッチへ追加できるため、処理後に未発送一覧へ戻り、予約品や入荷待ちの商品が残っていないか照合しましょう。
出典:Shopifyヘルプセンター「注文をバッチでフルフィルメントする」
補足出荷対象と在庫の準備を合わせる
入荷待ちの商品は、出荷作業をまとめる前に発送できる在庫がそろっているかを確かめます。仕入れ側の確認方法は、Shopifyの仕入れレポートで未入荷を確認する方法も参考になります。
Shopifyの出荷工程と担当者を自社に合わせる
Shopifyのバッチでは、工程やアクションの追加・削除・並べ替え、工程名の変更、担当スタッフの割り当てができます。
既存の梱包順を確認してから設定すれば、画面の順番に合わせるために現場の作業を無理に変えずに済みます。
ワークフローの変更は次のバッチにも影響する
工程を変える時は、バッチを開いて「その他のアクション」から「ワークフローを編集」へ進みます。
ここでの変更は以降のバッチにも及び、現在のバッチが未開始なら、そのバッチにも反映されます。
そのため、今開いている1件だけの設定変更だと思って保存しないことが大切です。
工程の順番や印刷する書類を変えたら、次の作業担当者へ変更点を伝え、開始前のバッチでも同じ内容になっているか見ておきます。
- 各工程の担当者と、次へ進めてよい条件をそろえる
- 「ドキュメントを作成」で印刷する書類を必要なものに絞る
- 明細表・請求書・ピッキングリストの内容を実物の作業と照合する
- 設定変更後のバッチを開始前に確認する
バーコードがない商品は数量を手動で確認する
スキャン検品を使うには、商品にバーコードがあり、Shopifyと互換性のあるスキャナーを使えることが前提です。
正しい商品では確認音と緑のチェック、誤った商品や過剰な読み取りではエラー音と赤いアイコンが表示されます。
一方、スキャナーがない場合や商品にバーコードがない場合は、管理画面で数量を手動調整できます。
機器を買う前に商品ごとの登録状況と作業端末を確かめ、スキャンの有無にかかわらず注文内容との照合を完了させましょう。
日本のShopifyストアで出荷をまとめる方法
日本国内から発送するShopifyストアでは、既存の明細表の一括印刷と、一括フルフィルメントを分けて使う方法があります。
新しいバッチの対象条件を満たさなくても、現在の出荷工程のどこをまとめるかは見直せます。
書類をそろえる操作と発送状態を変える操作を分ける
| 目的 | 使う処理 | 確認対象 |
|---|---|---|
| 商品を照合 | 明細表印刷 | 商品・数量 |
| 送り状発行 | 配送サービス | 宛先・拠点 |
| 発送を記録 | 一括発送 | 現物・通知 |
明細表は箱に入る商品の一覧で、送り状とは役割が違います。
管理画面の注文を複数選択し、「印刷」から「明細表を印刷」を選べるため、注文ごとの商品や数量を照合する書類として使えます。
その書類に合わせて、利用中の配送会社や連携サービスで送り状を発行します。
アプリや外部システムで発行している店は、その仕組みの日本向け対応、注文との対応づけ、追跡情報の戻し方を担当先に確認するとよいでしょう。
商品と宛先を確認してから一括発送を確定する
- 当日発送できる注文を選び、明細表を印刷します。
- 商品を集めて梱包し、注文番号・商品・数量・送り状の宛先を照合します。
- 実際に発送する対象だけで発送処理を行い、購入者への通知の選択も確認します。
- 処理後のステータスと失敗した注文を照合し、未処理を残さないよう対応します。
Shopifyの既存の一括操作では、保留中や将来の発送が予定されている注文などに制約があり、外部フルフィルメントサービスに割り当てた注文も、手動で発送済みにする対象にはできません。
自社出荷と倉庫出荷を一緒に選ばず、作業主体を分けて進めます。
出典:Shopifyヘルプセンター「自身の注文を一括でフルフィルメントする」
出荷をまとめた結果、注文の反映や在庫の更新でずれが出るなら、発送操作だけを速めても解決しません。
Shopifyの標準在庫管理で足りる条件から、受注・在庫・倉庫のどこで情報が止まっているか確認する順番を決めてください。
一括出荷で発送漏れと二重処理を防ぐ
一括出荷を使う時は、通常どおり進められる注文と、確認が必要な注文を分けると、途中で止まった理由を追いやすくなります。
たとえば包装指示、住所確認、入荷待ちがある注文は、その確認が終わってから通常の流れへ戻します。
通常の出荷
対象商品と書類がそろった注文を進める
確認待ち
包装・住所・在庫の確認を別で管理する
外部倉庫
出荷指示と発送更新の担当を決める
バッチから外す操作は注文のキャンセルにならない
対象ストアでバッチの構成を見直す場合、注文をバッチから外してもフルフィルメント状況は変わらず、注文一覧に残ります。
バッチ自体を削除しても注文はキャンセルされず、発送状態も変わらないため、受注を取り消したい時は注文側の処理を分けて確認します。
注意バッチの整理と発送の取り消しを混同しない
バッチを削除しただけで、購入済みラベルの無効化や外部倉庫の作業停止まで済んだと判断しないでください。送り状や出荷依頼を取り消す必要がある時は、その処理を行うサービス側で確認します。
外部倉庫とは発送更新と通知の担当を決める
外部倉庫とShopifyが連携しているなら、出荷指示を出す人、発送状態を更新する仕組み、購入者へ連絡するタイミングをそろえます。
倉庫へ依頼した後に自社でも同じ注文を処理しないよう、運用手順に担当を明記しておくことをおすすめします。
そのうえで予定どおり発送できない注文は、バッチや一覧に残すだけで済ませず、購入者へ次の連絡予定を伝える必要があります。
日付がまだ決まらない場合は、発送予定日が未定の時の遅延メール例文を使い、確認中の内容と確定した事実を分けて案内できます。
よくある質問
QShopifyの一括出荷バッチは日本でも使えますか?
AShopifyの一括出荷バッチは、配送ラベル購入に対応する国の自社管理の有効ロケーションが必要です。2026年10月19日時点の対応国一覧に日本はなく、日本国内拠点だけのストアは現行条件を満たしません。
QShopifyの一括発送とバッチフルフィルメントは何が違いますか?
AShopifyの一括発送は複数の注文をまとめて発送済みにするなどの操作で、バッチフルフィルメントはピッキング・印刷・梱包という作業工程をまとめて管理する仕組みです。
QShopifyの出荷バッチには何件までまとめられますか?
AShopifyの出荷バッチは、最大250件のフルフィルメントをまとめられます。1注文が複数の出荷に分かれる場合があるため、注文数と荷物数を同じものとして数えないようにします。
Q14日より前の注文もShopifyのバッチへ入れられますか?
A14日より前の注文は、手動でバッチを作成するか、既存のバッチへ追加できます。「最近の注文をバッチ処理」は過去14日間の未発送注文が対象なので、古い未発送は別に照合します。
QShopifyのバッチ検品にバーコードスキャナーは必須ですか?
AShopifyのバッチでは、対応スキャナーや商品バーコードがない場合、管理画面で数量を手動調整できます。スキャン検品を使う場合は、商品のバーコードとShopifyに対応する機器が必要です。
Q新しいバッチで日本の配送会社の送り状をまとめて発行できますか?
A新しいバッチは発送元の国などの利用条件があるため、日本国内発送でそのまま使えるとは判断できません。国内の送り状発行は、利用中の配送会社や連携サービスの対応範囲を確認します。
QShopifyのバッチを削除すると注文もキャンセルされますか?
AShopifyのバッチを削除しても注文はキャンセルされず、フルフィルメント状況も変わりません。注文のキャンセルや購入済み配送ラベルの無効化が必要な場合は、それぞれの処理を分けて確認します。
一括出荷を試す前に自社の発送工程をそろえる
Shopifyの一括出荷バッチとは、複数注文の出荷作業を、ピッキング・印刷・梱包の工程でまとめて進める仕組みです。
利用条件に合うストアなら工程をそろえる手段になり、日本国内拠点だけの店なら既存の一括発送と書類印刷を見直す判断材料になります。
要点最初は発送元・検品・通知を書き出す
どこから発送し、誰が商品を確かめ、どの処理で発送済みと通知を更新するかを一度書き出します。そこが決まってから、自社の条件に合う機能を当てはめると、変える作業と残す作業を選びやすくなります。
商戦前に見直す場合も、出荷対象を増やす前に、通常注文と例外注文の流れを確認するところから始めましょう。
発送体制が固まったら、Shopifyのブラックフライデー準備と合わせ、販売数・在庫・最終発送日を同じ計画で確認できます。

