ネットショップのロゴやデザインの作り方|安っぽく見えないブランド価値の高め方

ECショップのBefore/Afterとデザイン改善4要素の俯瞰図
目次

「安っぽく見える」ネットショップには、だいたい同じ原因がある

「うちのネットショップ、なんか安っぽく見えるんだよな」。
この相談は、EC運営を始めた中小企業の経営者や、兼務でWeb担当を任されている方から本当によく聞きます。

商品には自信がある。価格もそこまで安くはない。
なのに、サイトを見た瞬間に「なんとなく信用できない」と思われてしまう。
これはデザインセンスの問題ではありません。原因は大きく3つに集約されるケースが多いというのが、これまでの支援を通じた実感です。

安っぽさの3原因が統一感の欠如に集約する関係図
安っぽさの根本原因は「統一感の欠如」。3つの症状はすべてここに行き着きます。

この記事では、ネットショップのデザインやロゴの作り方を、デザイナーではない経営者・Web担当者の視点で解説します。
読み終えたあとに「自分のショップは何から手をつければいいか」が判断できる状態を目指しています。

なお、この記事で扱う「デザイン」の範囲は、ネットショップのトップページ・商品ページ・カート周り・メール通知までです。
パッケージデザインや紙の販促物は対象外としています。

写真のバラつきがサイト全体の印象を左右している

ECサイトでは、お客さんが商品を手に取って確かめることができません。
写真と説明文が、購入を判断する主な材料です。

にもかかわらず、商品ごとに背景の色が違う、照明の明るさがバラバラ、撮影アングルも統一されていない。
こういうショップは少なくありません。

私も過去に、製造業のEC立ち上げを支援した際に同じ状況を目の当たりにしました。
商品の品質は高いのに、写真が統一されていないだけで「このショップ、大丈夫かな」という印象を持たれてしまう。

画像に統一感がないと、サイト全体が「安っぽく」見え、商品の価値が正しく伝わらなくなります。
裏を返せば、写真を揃えるだけでサイトの印象は大きく変わるということです。

色を使いすぎている(4色以上はノイズになりやすい)

ショップのヘッダーは青、ボタンは赤、バナーは黄色、背景にグレーと緑。
こういった配色を見かけると、「にぎやかにしたかったんだろうな」とは思います。
ただ、お客さんの目にはそう映りません。

4色以上を同時に使うと、視覚的なノイズになりやすい
色が多すぎると、どこに注目すべきかがわからなくなり、結果として「ごちゃごちゃしたショップ」という印象だけが残ります。

色数が増えるほどノイズが増す閾値の段階比較図
色は3色まで。4色を超えた瞬間に視覚ノイズが急増します。

経験上、配色で失敗しているショップは「色を足しすぎた」パターンが大半です。
色は足すものではなく、むしろ絞るもの。その発想のほうが、結果的にブランド感が出ます。

ロゴやフォントに統一感がない

ロゴがぼやけている、あるいはそもそもロゴがない。
見出しのフォントと本文のフォントがバラバラで、ページごとに雰囲気が違う。

こうした状態が積み重なると、ショップ全体に「誰が運営しているのかよくわからない」感が出てしまいます。
信頼感というのは、ひとつひとつの要素が揃っているときに初めて生まれるものです。

安っぽさの正体は「統一感の欠如」
写真・色・フォント。この3つが揃っていないと、どれだけ商品が良くても信頼を得にくくなります。
裏を返せば、この3つを整えるだけで印象は大きく変わります。

デザインとブランディングは別物。ネットショップで最初に手を付けるべきはどちらか

「デザインを良くしたい」「ブランディングをちゃんとやりたい」。
この2つを同じ意味で使っている方がとても多いのですが、実はまったく別の作業です。

ここを混同したまま進めると、お金も時間もかけたのに何も変わらなかった、ということが起こり得ます。

デザインは「見た目の仕上げ」、ブランディングは「何者かを決めること」

デザインとは、色・フォント・写真・レイアウトなど、目に見えるものを整える作業です。
一方、ブランディングとは「自分たちは何者で、誰に、何の価値を届けるか」を決める戦略の部分にあたります。

たとえば、高級感のあるデザインに仕上げたのに、実際の商品は1,000円前後の日用品だったらどうでしょう。
お客さんは「思ってたのと違う」と感じて、リピートにはつながりにくい。
見た目(デザイン)と中身(ブランドの設計)がズレているからです。

ブランディング = 自分たちのポジション(価格帯・強み・顧客層)を明確にすること
デザイン = そのポジションを視覚的に表現すること
この順番を逆にすると、見た目だけ立派で中身と合わないショップになってしまいます。

中小企業が最初にやるべきは「デザインの整理」のほうが多い

「じゃあ、先にブランディングをしっかりやらないとダメなのか」と不安になる方もいるかもしれません。

正直なところ、中小企業のネットショップで最初にやるべきはブランディング戦略の策定よりも、目の前のデザインの整理であるケースが多い、というのが実務上の感覚です。
写真のバラつきを直す。色数を絞る。フォントを統一する。
これだけで「安っぽさ」が消えた、という例も珍しくありません。

ブランディング(ポジションの設計)は、ある程度お客さんがついて、リピーターも出てきた段階で改めて整理しても遅くはないでしょう。
逆に言えば、ブランド戦略が固まっていないのにデザインだけ外注すると、方向性がブレて費用が無駄になりかねないので、ここは見極めが必要です。

判断の基準
「誰に何を届けるか」がまだ曖昧 → まずは商品と顧客の反応を見ながら探る段階。デザインは最低限の整理だけ。
「誰に何を届けるか」がある程度見えている → デザインの整理から始めて、ブランド感を出していく。

ブランド明確度に応じた着手判断の分岐フロー
自社の「誰に何を届けるか」の明確度で、最初の一手が変わります。

ネットショップのロゴを自分で作る方法と、プロに頼むべき判断基準

「ロゴってどうすればいいですか?」という質問も、EC立ち上げの相談でほぼ必ず出てきます。
結論から言うと、すべてのネットショップが最初からプロにロゴを依頼すべきとは限りません

フェーズや予算、商品カテゴリによって「自作で十分」「プロに頼むべき」の判断は変わります。

ロゴマーク・ロゴタイプ・ファビコンの違いを知っておく

「ロゴ」と一口に言っても、実は用途によって3つの要素に分かれます。
ここを知らないまま制作に入ると、あとから「小さいサイズで見えない」というトラブルが起きがちです。

ロゴの3要素と用途の違い

要素内容主な表示場所
ロゴマーク文字を含まないシンボル・アイコンサイトヘッダー、SNSアイコン、名刺
ロゴタイプブランド名を文字でデザインしたものサイトヘッダー、メール署名、OGP画像
ファビコンブラウザのタブに表示される極小アイコン(16×16px)ブラウザタブ、ブックマーク一覧

ここで一番つまずきやすいのがファビコンです。
16×16ピクセルという極端に小さいサイズでの視認性がすべてであり、通常のロゴをそのまま縮小しても潰れて何だかわからなくなります。

ロゴ3要素のブラウザ上の表示位置マッピング図
ロゴマーク・ロゴタイプ・ファビコンは表示される場所もサイズもまったく異なります。

よくある失敗
「ロゴをそのまま縮小すればいい」と思ってファビコンに設定する。
→ 細かいディテールが潰れ、何が描かれているかわからないアイコンになる。
ファビコン用には別途、簡略化したデザインを用意しておく必要があります。

ファビコンに使えるデザインの条件は明確です。

  • 色数は2〜3色まで
  • 線の太さは2px以上
  • テキストは入れない(入れても1文字が限界)
  • ブランド名の頭文字1文字、またはシンプルなシンボルが最適

自作で十分なケース、プロに頼むべきケース

「Canvaで作れるならそれでいいのか、それともプロに頼むべきか」。
この判断は、ショップのフェーズと商品カテゴリで考えるとシンプルになります。

ロゴ制作の判断基準(フェーズ別)

状況判断理由
立ち上げ初期。リピーターもまだ少ない自作(Canva等)で十分まだお客さんにブランドイメージが定着していない。シンプルなテキストロゴや頭文字ロゴで問題なし
リピーターが増え、SNSでも認知されてきたプロへの依頼を検討お客さんの中にブランドの視覚イメージが形成されつつある段階。統一感のあるロゴが信頼強化につながる
ファッション・コスメ・高単価商品を扱っている早めにプロへの依頼を推奨見た目がそのまま購入判断に直結するカテゴリ。ロゴの品質が商品の品質評価にも影響しやすい

私自身も、EC立ち上げの支援で「まずはCanvaのテキストロゴで始めましょう」とお伝えすることは多いです。
初期の段階でロゴに数十万円かけても、お客さんがまだついていないので効果を実感しにくい。
それよりも商品写真や配色の統一に予算を使ったほうが、売上への影響は大きい傾向があります。

ショップ成長フェーズ別のロゴ投資タイムライン
ロゴへの投資はショップの成長フェーズに合わせて段階的に。

Canvaやフリーツールで作るときの技術的な制約

自作でロゴを作る場合、Canvaは手軽で使いやすいツールです。
ただし、「何でもできる」わけではないという点は押さえておいてください。

Canva等で自作するときの注意点

  • グラデーションや複雑なエフェクトは避ける(小さいサイズで破綻する)
  • 色は2〜3色以内に収める
  • 書体は1種類に絞り、装飾的なフォントより読みやすさ重視
  • 完成したら必ず16px・32px・通常サイズの3段階で表示確認する
  • 背景透過のPNG形式で書き出す(白い四角が出るのを防ぐ)

この制約を守れば、初期段階のネットショップとしては十分なクオリティのロゴが作れます。
「Canvaだからダメ」ということはなく、問題は「ツール」ではなく「制約を守っているかどうか」。ここが分かれ目です。

ただし、将来的にブランドが育ってきたら、プロに依頼して統一感のあるロゴシステム(マーク+タイプ+ファビコンの一式)を作ることをおすすめします。
その段階になったとき、初期のCanvaロゴが「つなぎ」として機能していた、という判断は決して間違いではありません。

ネットショップのデザインで「ブランド感」を出す配色とフォントの決め方

ロゴの次に手をつけるべきは、ショップ全体の配色とフォントです。
この2つが整っていないと、どんなにロゴが良くても「なんかバラバラだな」という印象が残ってしまう。

逆に、色とフォントが統一されているだけで、テンプレートのままのショップでも「きちんとした印象」に変わります

色は2〜3色+アクセント1色が上限

ネットショップの配色で守るべきルールは、とてもシンプルです。

  • メインカラー:1色(ヘッダーや主要な背景に使う)
  • サブカラー:1〜2色(補助的な見出しや枠に使う)
  • アクセントカラー:1色(購入ボタンや目立たせたい要素に使う)

合計で3〜4色まで。これを超えると視覚的なノイズが増え、お客さんは「どこを見ればいいのか」がわからなくなります。

配色の60-30-10比率ルールと適用箇所の構造図
配色は「役割×面積比」で決めると、自然にブランド感が生まれます。

色を決めるときの判断基準は「好きな色」ではなく、商品のポジションとお客さんの期待です。
たとえば、食品系のショップで真っ黒をメインに使うと「高級感」が出る一方、「おいしそう」とは思われにくい。
日用品を扱うのに金色やシルバーを多用すると、価格帯の期待がズレてしまう。こういうミスマッチは意外とよく見かけます。

色を決めたらやること
選んだ色のカラーコード(16進数:#FFFFFFのような値)をメモしておく。
Shopifyのテーマ設定やCanvaのブランドキットに登録しておけば、毎回迷わずに統一できます。

フォントは見出し用と本文用の2種類だけ決める

フォントの選び方も色と同じ考え方です。
「たくさんの種類を使うほど素人感が出る」と覚えておいてください。

決めるのは2種類だけ。

  • 見出し用フォント:ブランドの雰囲気を伝える(少し個性があってもOK)
  • 本文用フォント:読みやすさ最優先(ゴシック系が無難)

フォントにも「性格」があります。
明朝体は伝統や上品さ、ゴシック体は現代的で信頼感。
丸ゴシックは親しみやすさが出ますが、高単価商品には合わないこともあるので、ここは慎重に選びたいところです。

フォントの性格と商品カテゴリの相性スペクトラム
フォントには「性格」があります。自社の商品カテゴリと合うものを選びましょう。

大切なのは、自社の商品の価格帯やお客さんのイメージと合っているかどうか
好みで選ぶのではなく、「このフォントを見たときにお客さんがどう感じるか」を基準にすると判断がしやすくなります。

決めた色とフォントをどこに適用するか

色とフォントを決めただけでは足りません。
「どの要素に、どの色とフォントを使うか」まで決めておく。これが統一感の正体です。

適用箇所の一覧

適用箇所フォント
サイトヘッダー・フッターメインカラー見出し用
商品名・カテゴリ名メインカラーまたはサブカラー見出し用
商品説明文黒または濃グレー本文用
購入ボタン・CTAボタンアクセントカラー見出し用(太字)
注文確認メール・発送通知メールメインカラー+ロゴ本文用

見落としがちなのがメールテンプレートです。
Shopifyなどのプラットフォームでは、注文確認メールや発送通知のデザインもカスタマイズできます。
ここがデフォルトのままだと、サイト上は統一されていてもメールで「別のお店?」という印象を与えかねません。

顧客動線上の6タッチポイントとブランド統一の必要範囲
お客さんはサイトだけでなく、メール通知まで含めてショップの印象を形成しています。

配色とフォントの統一は「ルールを決めて貼るだけ」
センスの問題ではありません。色3〜4色、フォント2種類、適用場所を一覧にする。
この表を1枚作っておけば、誰が更新しても統一感が崩れなくなります。

商品写真の質と統一感がネットショップのブランド価値を左右する

配色やロゴの話をしてきましたが、正直に言うと、ネットショップのブランド感に最もインパクトを与える要素のひとつが商品写真だと考えています。

ECサイトのコンバージョン率(CVR)の目安は3%程度とされることが多いですが、この数字はあくまで業界やカテゴリによって幅があります。
いずれにせよ、この数字を上にも下にも動かす要素のなかで、特にインパクトが大きいのが写真の品質と統一感です。

ECサイトでは写真が唯一の「実物の代わり」

実店舗であれば、お客さんは商品を手に取り、質感を確かめ、店員に質問できます。
ネットショップにはそれがない。
写真と説明文が、お客さんの判断材料のすべてです。

つまり、写真の品質がそのまま「商品の品質の印象」になる。
暗い写真は「暗い商品」に見えるし、背景がごちゃごちゃした写真は「雑な会社」に見える。
商品そのものが優れていても、写真がそれを伝えてくれなければ意味がありません。

以前、食品メーカーのEC立ち上げを支援したことがありますが、商品写真の撮り直しとページの統一感を整えたことで、お客さんの反応が目に見えて変わったケースもあります。

撮影ガイドラインの作り方(背景・照明・構図)

「写真の統一感が大事」と言われても、具体的に何を揃えればいいのか。
答えは3つの要素を固定することに尽きます。

  • 背景:白、ライトグレー、木目など、全商品で統一する
  • 照明:自然光なら時間帯を固定。照明器具を使うならセッティングを記録しておく
  • 構図(アングルと距離):商品の正面・斜め・アップなど、撮影パターンを決めておく

このガイドラインを1枚のメモにまとめておくだけで、撮影者が変わっても統一感が保てます
小さなことに思えるかもしれませんが、商品が30点、50点と増えてくると、このルールの有無で見え方はまったく違ってきます。

商品写真の3変数を統一するBefore/After対比図
背景・照明・構図の3つを固定するだけで、写真の印象はここまで変わります。

撮影機材にこだわる必要はありません。最近のスマートフォンでも十分な画質で撮れます。
大切なのは機材ではなく、「背景・光・アングルを毎回同じにする」という仕組みのほうです。

写真の統一感チェックリスト

既存の商品写真がある場合は、以下の項目で現状を確認してみてください。

  • 全商品の背景色は統一されているか
  • 明るさ(照明の当たり方)は商品ごとにバラついていないか
  • 商品の向き・アングルは揃っているか
  • 画像サイズ(アスペクト比)は統一されているか
  • 商品一覧ページで10枚並べたとき、「同じシリーズの写真」に見えるか

最後の項目が一番わかりやすい判断方法です。
10枚を並べたときに「ひとつのショップの写真」に見えるなら合格。
「複数のカメラマンが別々に撮ったように見える」なら、統一感が足りていません。

写真の撮り直しは手間がかかりますが、費用対効果としてはかなり高い改善です。
配色やフォントは設定変更で済む一方、写真は1枚ずつ撮り直す必要がある。
だからこそ後回しにされがちですが、お客さんの印象を最も変えるのも写真だったりします。

Shopifyテーマ選びとデザイン改善の優先順位

ここまでの話を踏まえると、「じゃあShopifyのテーマはどうすればいいのか」「デザイン改善は何から着手すればいいのか」という疑問が出てくるはずです。

無料テーマでも十分なケース、有料テーマにすべきケース

Shopifyにはさまざまなデザインテーマが用意されていて、無料テーマだけでもカスタマイズの自由度はかなりあります。
「無料テーマ=安っぽい」という思い込みは、実は誤解であることが多いです。

テーマ選びの判断基準

状況判断理由
商品カテゴリが日用品・食品・部品など、レイアウトに特殊な要件がない無料テーマで十分標準的なレイアウトで商品の魅力を伝えられる。色やフォントの統一に注力するほうが効果は高い
アパレル・コスメ・雑貨など、ビジュアルの差別化が売上に直結するカテゴリ有料テーマを検討商品を大きく見せるレイアウトや動きのある表現が欲しい場合、有料テーマのほうが選択肢が広い
完全にオリジナルのブランド体験を作りたい(独自のレイアウト構造が必要)カスタム開発を検討テーマの標準レイアウトでは表現しきれない場合のみ。費用は大幅に上がるので、明確な理由がある場合に限定

テーマ選びで最も大切なのは、価格ではなく「自分の商品カテゴリに合ったレイアウトかどうか」です。
無料でも有料でも、実際に自分の商品画像を入れてプレビューしてみないと判断できません。
2〜3個のテーマに商品画像を入れて比較する、という手間を惜しまないでください。

Shopifyのテーマ選びについては、業種別のテーマ選びのコツでも詳しく解説しています。
また、Shopifyと他のECプラットフォームとの違いが気になる方は、手数料や使いやすさの比較記事もあわせてご覧ください。

テーマ変更で売上が下がるリスクと防ぎ方

ここは見落とされがちですが、テーマを変えたことで逆に売上が落ちるケースは実際にあります

よくある原因は「デザインの刷新」と「サイト構造の変更」を同時にやってしまうこと。
見た目がきれいになっても、お客さんがいつも使っていたナビゲーションの位置が変わったり、カートへの導線が変わったりすると、「使いにくくなった」と感じて離脱されてしまうのです。

テーマ変更で売上を落とさないための鉄則
視覚の変更(色・フォント・画像)と、構造の変更(ナビゲーション・カート導線・カテゴリ構成)は必ず分けて実施する
まず視覚だけを変えて2〜4週間様子を見る。数字が安定してから構造に手をつける。

テーマ変更の同時実施と段階実施のリスク対比フロー
視覚と構造を同時に変えると原因が特定できなくなります。段階的に進めましょう。

リピーターが多いショップほど、この順番は守ったほうが安全です。
既存のお客さんは「前のサイトの使い方」を体で覚えている。
それを一気に変えると離脱率が上がるリスクがある、という話です。

デザイン改善は「写真→色→フォント→ロゴ」の順で効く

「何から手をつけるべきか」。この問いに対して、経験上ほぼ同じ答えになります。

改善の優先順位:写真 → 配色 → フォント → ロゴ

写真が一番優先度が高い理由は単純で、お客さんの目に最も長く触れる要素だからです。
配色とフォントは設定変更だけで済むため、手間も費用も小さい。
ロゴは最後で構いません。ロゴだけ良くてもサイト全体が整っていなければ効果は薄いからです。

迷ったらこの順番で進める
①商品写真の統一感を確認し、バラつきがあれば撮り直す
②色を3〜4色に絞り、全ページに適用する
③フォントを2種類に統一する
④ロゴが必要なフェーズに来たら、プロへの依頼を検討する

この順番であれば、予算が限られていても段階的に進められます。
すべてを一度にやろうとするより、写真だけでも先に整えるほうが結果は早く出やすいというのが正直な感触です。

デザイン改善4ステップの優先度ピラミッド図
写真から始めてロゴは最後。この順番が費用対効果を最大化します。

なお、Shopifyで自社ECの売上改善に取り組んだ事例として、鋳物製造業の成約率4倍の事例もありますので、デザインと販売導線の改善がどう成果につながるか、参考にしてみてください。

ネットショップのデザインとブランディングでよくある質問

ネットショップのデザインやブランド構築とは、自社の商品と顧客に合った視覚表現を、写真・配色・フォント・ロゴの統一によって組み立てるプロセスです。
以下、相談の現場でよく聞かれる質問をまとめました。

ネットショップのブランドデザイン5項目セルフチェック表
5つの項目をチェックして、改善すべき順番を確認してみてください。

QネットショップのロゴはCanvaで作っても問題ありませんか?

Aネットショップのロゴは、立ち上げ初期であればCanvaで作っても問題ありません。ただし、色数を2〜3色に抑える、グラデーションを避ける、16pxサイズでの視認性を確認する、といった技術的な制約を守ることが条件です。リピーターが増えてきた段階でプロに依頼する、という段階的なアプローチが費用対効果として合理的です。

Qネットショップのデザインを改善するのに、どのくらい費用がかかりますか?

Aネットショップのデザイン改善費用は、改善内容によって大きく異なります。配色やフォントの統一だけなら自分で対応でき、費用はほぼゼロです。商品写真の撮り直しは商品点数に応じて数万円〜、ロゴのプロ制作は数万円〜数十万円程度が一例として挙げられますが、要件や依頼先によって大きく変動します。正確な費用はショップの規模や要件に応じて見積もりを取ることをおすすめします。

QShopifyの無料テーマでもブランド感は出せますか?

AShopifyの無料テーマでもブランド感は十分に出せます。無料テーマでもカスタマイズの自由度は高く、配色・フォント・ロゴを自社のブランドに合わせて設定するだけで印象は大きく変わります。「無料テーマだから安っぽい」のではなく、色やフォントが統一されていないことが安っぽさの原因であるケースが多いです。

Q商品写真はスマートフォンで撮影しても大丈夫ですか?

A商品写真はスマートフォンで撮影しても画質的には十分です。重要なのは機材ではなく、背景・照明・構図(アングル)を全商品で統一するルールを作り、守ることです。撮影ガイドラインを1枚のメモにまとめておけば、撮影者が変わっても統一感を保てます。

Qデザインを変えたら売上が下がることはありますか?

Aネットショップのデザイン変更で売上が下がるケースはあります。原因として多いのが、見た目の変更とサイト構造(ナビゲーション・カート導線)の変更を同時にやってしまうことです。対策としては、視覚的な変更(色・フォント・写真)と構造の変更を分けて実施し、まず視覚だけを変えて2〜4週間数字を確認してから構造に手をつける方法が安全です。

Qネットショップのデザインとブランディングの違いは何ですか?

Aネットショップにおけるデザインとは、色・フォント・写真・レイアウトなど「見た目」を整える作業です。一方、ブランディングとは「自分たちは誰に何の価値を届けるか」を決める戦略です。デザインはブランディングを視覚的に表現する手段であり、この2つは別の工程です。中小企業の場合、まずデザインの統一から着手し、ブランディング戦略はお客さんの反応を見ながら固めていくほうが実務的です。

Qファビコンとは何ですか? 設定しないとどうなりますか?

Aファビコンとは、ブラウザのタブやブックマーク一覧に表示される16×16ピクセルの小さなアイコンです。設定しないとブラウザのデフォルトアイコンが表示され、他のタブに埋もれて自社ショップだと認識されにくくなります。ブランド名の頭文字1文字をシンプルにデザインしたものが使いやすく、設定の手間も小さいため、早めに対応しておくことをおすすめします。

Q競合のネットショップのデザインを参考にしてもいいですか?

A競合ショップのデザインは「自分のカテゴリでどんな視覚表現が標準か」を把握する参考としては有効です。ただし、そのままコピーすると他社と見分けがつかなくなり、差別化の機会を失います。参考にするのはレイアウトの構造や配色の傾向にとどめ、自社の商品特性やお客さんの期待に合わせた独自の表現を加えることが大切です。

ネットショップの見た目を改善する方法は、決して「センスのある人だけのもの」ではありません。
写真・色・フォント・ロゴ。この4つを、ルールに沿って順番に整えるだけで、ショップの印象は大きく変わります。

御社のネットショップはどうでしょうか。
今日の記事のチェックリストを使って、まずは写真の統一感から確認してみてください。
「安っぽさ」の正体がわかれば、手を打つべき順番も見えてきます。

SNSからの集客を強化したい場合は、Instagram広告で商品を届けるコツも参考になるかと思います。

ブランディングとデザインの階層関係を示すレイヤー図
デザインは「表現」、ブランディングは「土台」。この階層を理解することが出発点です。
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