【保存版】地域名+業種で上位表示するホームページ集客の教科書|設計〜運用の型

地域名と業種で上位表示を目指すホームページ集客の全体設計マップ。現状診断・戦略設計・HP実装・上位表示・事業成果の5フェーズを左から右の矢印フローで図解し、上位表示は手段であり最終ゴールは事業成果であることを視覚的に示したインフォグラフィック
地域HP集客は「上位表示して終わり」ではなく、現状診断から事業成果まで5つのフェーズを一貫して設計・運用する必要がある。

「ホームページを作ったのに、問い合わせが全然来ない

「地域名+業種で検索しても、自社サイトがどこにも出てこない」

こうした相談を、これまで何度も受けてきました。

相談をいただいて実際にサイトを見ると、共通するパターンがあります。
ホームページの中身が薄い。そもそも検索で引っかかるキーワードがページ内に入っていない。コンテンツが足りていない。集客したいと言いつつも、問い合わせまでの導線が機能していない。

逆に言えば、原因を正しく特定し、正しい順番で手を打てば、地域名+業種の検索で上位に表示させ、問い合わせにつなげられる可能性は十分にあります
※前提条件や競合状況により結果は変わります。

この記事では、ホームページ集客の設計から運用までを一本の記事で整理しました。
対象は「地域密着型の事業を運営していて、HPからの集客がうまくいっていない中小企業の経営者・Web担当者」です。

この記事を読むと判断できること
・自社HPが集客できない原因がどこにあるか(診断)
・地域キーワードで上位表示するために何をどの順番でやるか(戦略と設計)
・アクセスを問い合わせに変えるための導線をどう組むか(実装と運用)
・よくある失敗パターンを事前に避けるための判断基準

ただし、一つだけ先にお伝えしておきたいことがあります。

上位表示は「手段」であって「目的」ではありません。

上位表示を達成しても、そこから問い合わせや購入につながらなければ、ビジネスの成果にはつながりにくい。これは実際のクライアント支援の経験上、何度も起きてきたことです。

この記事では上位表示の方法だけでなく、「その先」にある導線設計や運用改善まで踏み込んで解説します。社内での説明資料としても使える内容を目指しました。

目次

なぜ「ホームページを作っただけ」では集客できないのか

「ホームページを作れば検索に出て、お客さんが来る」

この誤解は根強いですが、実際には「作っただけ」では期待通りにいかないことが多いです。

ホームページは、公開しただけでは検索上位に表示されにくいのが一般的です。Google公式のSEOスターターガイドでも、サイト公開後にSEO施策を行うことの重要性が示されています。

まずは、ホームページ集客がうまくいかない原因を構造的に把握するところから始めましょう。

ホームページ集客が失敗する6つの原因パターン

これまでの相談事例を整理すると、ホームページ集客が失敗する原因は大きく6つに分類できます。

① インデックス問題(そもそもGoogleに認識されていない)
Google検索で site:自社ドメイン と入力して結果が0件の場合、サイトがインデックスされていない可能性が高いです。Search Consoleへの登録・サイトマップ送信が未実施のケースや、robots.txtでクロールをブロックしているケースが該当します。

② キーワード不在(titleやH1に地域名・業種が入っていない)
制作会社から「SEO対策済みです」と言われたサイトでも、titleタグが全ページ「会社名」だけということが実際にあります。titleタグやH1に「地域名+サービス名」が含まれていなければ、Googleがページのテーマを把握しにくくなります。

③ コンテンツ不足(トップページ1枚で完結している)
トップページに全サービスの情報を詰め込み、個別のサービスページが存在しないパターンです。これは割とよく見るパターンでして、分かりやすいことは大きなメリットなのですが、一方でサイト内のコンテンツが少ないという評価をGoogleからされる場合もあるのです。

④ 技術的問題(SSL未対応・モバイル非対応・表示が遅い)
5年以上前に作ったサイトをそのまま使っていると、スマホ対応やSSL(HTTPS)対応ができていないことがあります。Google公式のページエクスペリエンス指標では、モバイル対応・HTTPS・Core Web Vitalsがチェック項目に含まれています。

⑤ 導線の再設計(問い合わせまでの道筋が壊れている)
アクセスはあるのに問い合わせが来ない場合、CTAボタンの位置がわからない、フォームの入力項目が多すぎる、電話番号がスマホでタップできないといった導線の問題が原因であるケースが多いです。

⑥ GBP対応(Googleビジネスプロフィールが放置されている)
GBP(旧Googleマイビジネス)に未登録、または登録後に放置しているケースです。「地域名+業種」で検索した際に表示されるローカルパック(一般に地図枠で数件が表示されます)への表示機会を高める上で、GBPの最適化は重要です。
※ローカルパックの表示件数は環境や検索条件により変動します。

これらの原因は単独ではなく、複数が同時に起きていることも少なくありません。
「キーワードが入っていない+コンテンツ不足+GBP未登録」のように複合しているため、一つだけ直しても改善しないことがあります。全体を把握し、致命度が高いものから順に潰していくことが重要です。

ホームページ集客が失敗する6つの原因を致命度順にピラミッド型で整理した図。インデックス問題を最下層の最重要課題として示し、キーワード不在から導線崩壊までの優先度を可視化したインフォグラフィック
6つの原因は致命度の高いものから順に対処するのが基本。
下層が解消されなければ上層の施策は空回りしやすい。

「地域名+業種」で検索したとき、何が表示されるのか — ローカルパックとオーガニック検索の違い

「地域名+業種」で上位表示を目指す前に、そもそも検索結果に何が表示されるのかを正確に理解しておく必要があります。

たとえば「横浜市 外壁塗装」と検索すると、検索結果には大きく分けて2つの表示枠が出てきます。

表示枠表示位置GBPの要否主なランキング要因(参考値)
ローカルパック検索結果の最上部(地図+数件表示)必要GBP最適化、レビュー、オンページ
オーガニック検索結果ローカルパックの下に表示不要(ただし推奨)オンページSEO、被リンク、行動シグナル

ローカルパックとオーガニック検索では、重視される評価軸が大きく異なります。

海外のSEO情報に強いBrightLocalの調査によると、ローカルパックではGBP(Googleビジネスプロフィール)とレビューだけで要因の約52%を占めるとされる一方、オーガニック検索ではオンページSEO+被リンクで約57%を占めるとされています。
同じ「地域名+業種」で検索しても、地図枠に出るための施策とオーガニック枠に出る傾向が異なる場合があるということです。ただし“何%で決まる”という意味ではなく、施策の優先順位を考えるための参考情報としてほんの少し知っておくくらいでいいと思います。

Google公式のローカル検索ランキングヘルプでは、ローカル検索結果の順位を決める要素として「関連性」「距離」「知名度」の3つが明示されています。
通常のオーガニック検索とは異なる独自の要因体系であり、「SEO対策をした=ローカルSEOも完了」ではないという点は最初に理解しておく必要があります。

【5分セルフチェック】自社HPが検索に出ない原因を切り分ける

以下の5ステップで、自社HPの現状を簡易診断してみてください。
上から順に「致命的 → 基本的 → 応用的」な問題を潰す順番になっています。

STEP 1:インデックス確認(最優先)

  • Google検索で site:自社ドメイン を実行し、結果が表示されるか確認
  • 結果が0件 → Search Consoleに登録し、URL検査ツールでインデックス状況を確認
  • robots.txtでクロールをブロックしていないか、noindexタグが入っていないかを確認

STEP 2:キーワードの確認

  • 各ページのtitleタグに「地域名+業種 or サービス名」が含まれているか
  • H1タグにメインキーワードが含まれているか
  • 全ページ同一のtitleになっていないか(各ページ固有であるべき)

STEP 3:コンテンツの確認

  • 各サービスごとに専用ページが存在するか
  • トップページ1枚だけのサイトになっていないか
  • 画像だけでテキスト情報がほとんどないページがないか

STEP 4:技術面の確認

  • SSL(HTTPS)が有効か(ブラウザのアドレスバーに鍵マークがあるか)
  • スマホ実機で自社HPを表示し、文字サイズ・ボタン操作に問題がないか
  • PageSpeed Insights(Google公式ツール)でモバイルスコアを確認

STEP 5:GBPの確認

  • Googleビジネスプロフィール(GBP)に登録しているか。オーナー確認は完了しているか
  • 営業時間・住所・電話番号・カテゴリは最新の正確な情報か
  • 写真は追加されているか。口コミへの返信は行っているか

STEP 1で引っかかった場合、コンテンツやGBPをいくら改善してもGoogleの検索結果に表示されません。
まずはインデックス問題から解消してください。

自社HPが検索に出ない原因を5ステップで診断するセルフチェックの階段図。インデックス確認を最初のゲートとして強調し、各段階をクリアしながら運用改善フェーズに進む流れを示した図解
Step1のインデックスが通っていなければ、Step2以降の施策はすべて無効になる。まずはここを確認。

「地域名+業種」で上位表示するために知るべき全体像

自社HPの現状を診断できたら、次は「何をどの順番でやるか」の全体像を掴みましょう。

ローカルSEOの仕組みを理解しないまま施策に走ると、効果の薄い作業に時間を使ってしまいます。
ここでは、Googleがローカル検索の順位をどう決めているのか、GBPとHPの役割分担はどうなっているのか、業種によって何を優先すべきかを整理します。

ローカルSEOの3大要素「関連性・距離・知名度」— 何が順位を決めるのか

Google公式のローカル検索ランキングヘルプでは、ローカル検索結果の順位を決める要素として以下の3つが明記されています。

① 関連性(Relevance)
検索キーワードとビジネスプロフィールの情報がどれだけ一致しているか。GBPのカテゴリ設定、説明文、HP上のサービス情報が関係します。

② 距離(Distance)
検索者の現在地(またはクエリに含まれる地名)から、事業所までの物理的な距離。これは基本的にコントロールしにくい要素です。

③ 知名度(Prominence)
そのビジネスがどれだけ広く知られているか。口コミ数と評価、被リンク、Web上でのビジネス情報の掲載状況(サイテーション)が影響します。

特に注意したいのは「距離」の要素です。ローカル検索では、検索者の所在地からの物理的距離が大きな影響を持ちます。全国共通のSEOノウハウがそのまま通用しない場面があるのは、この「距離」という制御しにくい要因があるためです。

ローカルSEOの順位を決める3大要素をトライアングル図で表現。関連性と知名度は自社施策で改善可能だが距離はコントロール困難であることを色分けで示し施策の優先順位を視覚化した図解
距離は自力で変えにくい要素。
だからこそ、自分で改善できる関連性と知名度に集中する必要がある。

GBPとHP、どちらに先に注力すべきかの判断基準

「GBP(MEO)とHP(SEO)、どちらを先にやるべきか」という質問もよく受けます。
結論は、ビジネスの形態によって異なります。

来店型ビジネス(飲食・美容・クリニック等)→ GBP優先
ローカルパックの要因の大部分がGBP+レビューで決まるとされています。モバイル検索からGBP経由で直接電話・ルート案内する行動も多いため、GBPの最適化を先に進める方が費用対効果が高くなりやすいケースがあります。

訪問型・出張型ビジネス(リフォーム・士業・コンサル等)→ HP優先
顧客は依頼前にHPを詳しく見て比較検討する傾向が強いため、事例・料金・専門情報の充実がコンバージョンに直結します。HPの中身が薄いままGBPだけ整えても、比較検討段階で選ばれにくいです。

GBP未登録の場合 → まずGBP登録(短時間で着手しやすい)→ 並行してHP改善
GBP登録は比較的少ない工数で効果が出ることもある施策です。登録するだけで、ローカルパックへの表示可能性が生まれます。
※効果は業種・競合状況により変動します。

どちらか片方だけだと、取りこぼしが出やすいです。
GBPの説明文には文字数の上限があり(※上限は仕様変更の可能性があるため最新の公式仕様を要確認)、詳細な施工事例・料金体系・FAQなどはHP側で補う必要があります。逆に、GBP未登録だとローカルパックでの表示機会が大きく減りやすいため、HPだけでは地図枠の機会を逃します。最終的には両方を整備することが前提です。

業種によって優先施策は変わる — タイプ別の攻略方針

同じ「地域名+業種」の上位表示でも、業種によって最も効果的な施策は変わります。以下は俯瞰レベルでの整理です。

業種タイプ特徴優先すべき施策
飲食・美容競合密度が高い。ポータルサイト(ホットペッパー等)が上位を占有しやすいレビュー獲得戦略+GBP最適化。ポータル依存からの脱却を段階的に
士業・クリニックYMYL領域のためE-E-A-Tが厳格。専門性の証明が重要資格・実績・著者情報の明示。専門コンテンツの充実
工務店・リフォーム施工事例・ビフォーアフターがCVに直結写真付き事例ページの充実。地域×工事種別の専門ページ
BtoB(製造業等)検索ボリュームは小さいが1件のCVの価値が大きいロングテールキーワード戦略+専門コンテンツの組み合わせ

業種ごとの詳細な攻略方法は記事の範囲を超えるため深堀りは割愛しますが、重要なのは「全業種に共通する一律の最適解」は置きにくいということです。自社の業種特性を踏まえた上で、優先順位を決める必要があります。

勝てるエリアを選ぶ — 地域キーワード戦略の実践

ここからは、実際に「地域名+業種」でどのキーワードを狙うかという戦略の話に入ります。

これまでの経験上、この部分の設計ミスが原因で後の施策がすべて空回りするケースは少なくありません。逆に、ここを整理することで、勝ち筋が見えやすくなることがあります。

県全体で戦わない — 市区町村・駅名・エリア名に絞る理由

昨年末、神奈川県で新しく解体事業を立ち上げる方から相談を受けました。
希望は「神奈川県+解体」での上位表示。しかし、実際にこのキーワードで検索すると、情報量が豊富な老舗サイトがずらりと並び、Googleリスティング広告も多数出稿されている激戦区でした。

新しく作ったばかりのサイトが、いきなり「神奈川県+解体」というビッグキーワードで上位を取るのは現実的ではありません。

🎮 RPGゲームで例えると——
まだレベルが低く経験値が足りない状態で、いきなり強いボスに挑んでも勝てません。
まずはレベル上げをして、基礎力を蓄えてから段階的に強い相手に挑む必要があります。

ホームページにおけるこの「レベル」に近い概念がドメインパワーです。新規サイトはコンテンツの蓄積、被リンク、ユーザー行動データのすべてが不足しています。SEOの効果が出るまでの期間は一定ではありませんが、数ヶ月〜1年程度かかることもあるとされています。

なお、GoogleのJohn Muellerは「ドメインの年齢自体はランキング要因ではない」という趣旨の発言をしたとされています。新規サイトが不利に見えるのは、信頼性の蓄積(コンテンツ・被リンク・ユーザー行動)に時間がかかるためです。

John Mueller(ジョン・ミューラー)氏とは?
(クリックで開きます)

John Mueller氏はGoogle の Search Advocate(※)として、Google社内の検索エンジニアリングと、Webサイトを作成・最適化する外部の人々をつなぐ役割を担っている人物です。
(※GoogleとWebサイト運営者の間をつなぐ架け橋や、情報の翻訳者のようなイメージの役職です)
YouTube配信やX(旧Twitter)で検索に関する質問に直接回答したりと、SEO界隈の超有名人。
Google検索チームの中核にいる人物の発言として、業界では極めて高い信頼性をもって引用されているため、当ページでも何度か登場致します。

一方で、「神奈川県」ではなく「茅ヶ崎市+解体」「藤沢市+解体」「横浜市港南区+解体」のように一段階具体性を上げたエリアに絞ると、競合の数は大きく減ります。実際にこうしたキーワードで構成を組んだ結果、勝ち筋が見えやすくなったケースを何度も経験してきました。

「地域名+業種」で上位表示を狙うなら、まず勝てるエリア規模を見極める
県全体のビッグキーワードではなく、市区町村・駅名・エリア名レベルに絞ることで、新規サイトでも上位表示の現実的な可能性が生まれます。

地域キーワードの4つの切り口 — 住所・駅名・エリア名・町名

地域名を入れるとき、「住所の市区町村名」だけが選択肢ではありません。
実務上、以下の4つの切り口があります。

① 住所ベース(市区町村名)—— 最もスタンダードな切り口
例:「茅ヶ崎市+解体」「藤沢市+外壁塗装」

② 駅名ベース—— 意外な穴場になることがある
駅名で検索する人は「その駅の近くで探したい」という明確な意図を持っており、検索意図と合致しやすい場合があります。
例:「茅ヶ崎駅+解体」「辻堂駅+整体」「藤沢駅+歯医者」

③ エリア名ベース—— 検索ボリュームが見込める場合がある
行政区分とは異なる通称エリアです。競合は増える傾向がありますが、需要も大きくなりやすいです。
例:「湘南+リフォーム」「みなとみらい+美容室」

④ 町名ベース—— ニッチだがロングテール流入を積み上げる
「藤沢市〇〇町+業種」のように、さらに細分化する切り口です。検索数は少ないですが、HP内のコンテンツとして自然に盛り込むことで流入を積み上げられます。
例:「藤沢市鵠沼海岸+リフォーム」

実務では、①と②を中心に据えつつ、③④を補助的に活用するのが現実的な設計になります。どの切り口でどのくらいの検索需要と競合があるかは、実際に検索してみないとわかりません。

地域キーワードの4つの切り口を同心円ターゲット図で表現。県名から駅名・町名へ絞り込むほど競合が減り新規サイトでも上位表示の可能性が高まることを色分けのグラデーションで可視化した図解
新規サイトは内側(狭いエリア)から攻略し、段階的に範囲を広げるのが現実的な戦略。

競合を見てから決める — 「勝てるキーワード」の見極め方

キーワードの候補が出たら、必ず実際に検索して競合状況を確認してください。
ここを飛ばして感覚で決めると、勝てないキーワードに時間を使い続けることになります。

確認すべきポイントは3つです。

  • 上位に何が表示されているか:大手ポータルサイトばかりなのか、同規模の地域事業者のHPが並んでいるのか。地域事業者が上位にいるキーワードは、自社HPでも戦える余地がある
  • 検索ボリュームが極端に少なくないか:上位を取れても検索する人がほぼいなければ成果にはつながりにくい。これは実際に東北エリアのECサイト案件で経験した問題で、上位表示は達成したものの検索数自体が少なく、アクセスがほとんど来なかったケースがありました
  • 検索意図と自社のサービスエリアが合致しているか:「神奈川県」全域を狙っても、小田原市の人が川崎市の業者サイトにアクセスした場合、県内とはいえ地理的に正反対の距離感になります。検索者のニーズと自社の対応エリアが合致していなければ、アクセスがあっても問い合わせにはつながりにくいです

「上位表示できれば必ず集客できる」わけではない
検索ボリュームが十分あるか、検索意図と自社サービスが合致するか、この2点を確認せずにキーワードを決めると、上位表示しても問い合わせにつながらない状況が起こります。キーワード選定は「上位を取れるか」だけでなく「取った後に成果が出るか」まで考えてください

なお、ポータルサイトばかりが上位を占めているキーワードでも、自社HPならではの勝ち筋はあります。ポータルサイトは汎用情報しか掲載できませんが、自社HPなら施工事例・お客様の声・詳細なFAQ・スタッフ紹介など、独自コンテンツを比較的自由に追加できます。Googleは独自性のある有用なコンテンツを重視する旨を公式ガイドで示しています。

また、ローカルパック(地図枠)はポータルサイトとは別枠で表示されるため、GBP最適化で地図枠を確保するという戦い方も並行して検討できます。

検索に強いHP設計の型 — サイト構造・タイトル・コンテンツ

狙うエリアとキーワードの方向性が決まったら、次はHPの実装に入ります。

ここでは「検索に強いHP」を作るための具体的な設計ルールを、チェックリスト形式で整理します。制作会社に依頼する場合でも、この内容を把握しておけば「何ができていて、何ができていないか」を自分で判断できるようになります

サービスごとの専門ページを作る — サイト構造の基本

ホームページ集客がうまくいかない会社のサイトでよくあるのが、トップページ1枚に全サービスの情報を詰め込んでいるパターンです。

▼ よくある失敗例
リフォーム会社が「外壁塗装」「水回り」「屋根修理」のすべてをトップページに記載し、個別のサービスページがない状態。→ 「横浜市 外壁塗装」で検索しても、どのキーワードでも中途半端な評価になり、上位表示が難しくなります。

「各サービスごとのページ」は重要度が高いと言われています

サイト構造の基本方針

  • 提供するサービスごとに専用ページを作る(例:「外壁塗装」「屋根修理」「水回りリフォーム」はそれぞれ別ページ)
  • 各ページは1つの明確なテーマ(1つのキーワード群)に集中させる
  • 複数エリアに対応している場合は、エリアごとのページも検討する(例:「横浜市の外壁塗装」「藤沢市の外壁塗装」)
  • トップページは全体像とナビゲーション、各ページは専門情報という役割分担を明確にする
  • サイト内の階層は3クリック以内でアクセスできる構造を目安にする
  • 関連するサービスページ同士を内部リンクでつなぎ、パンくずリストを設置する

Google公式はページ数・文字数の基準を設けていません。「最低◯ページ必要」という情報には根拠がありません。
重要なのはページ数ではなく、「サービスを適切に分割して、それぞれに専門性のあるページを作ること」です。質の低いページを量産しても逆効果になりえます。

サービスページの構造をNG例とOK例で比較したBefore After図。全情報をトップページに詰め込むNG構造とサービスごとに専門ページを分割したOK構造を対比しHP設計の正しい方向性を示した図解
トップページ1枚に全情報を詰め込む構造から、サービスごとの専門ページに分割する構造へ変えることが上位表示の第一歩。

titleタグ・H1・meta descriptionの正しい設計

titleタグは、検索エンジンがページのテーマを判断する最も基本的な要素の一つです。
Google公式SEOスターターガイドでも「ページに固有で、明確かつ簡潔で、内容を正確に説明しているタイトル」が推奨されています。

設計ルール

  • 各ページのtitleタグに、そのページ固有の「地域名+サービス名」を自然に含める
  • titleタグは全角30文字程度を目安に。重要なキーワードはなるべく前半に配置する
  • H1タグにもページのメインキーワードを含める(titleとH1は完全一致でなくてよい)
  • meta descriptionは一般に直接のランキング要因とはされにくい一方で、検索結果でのクリック率に影響する可能性がある。120文字程度で、ページの内容と読者のメリットを端的に伝える
  • H2/H3タグで論理的に構造化し、ページ全体が整理されている状態にする

よくある失敗パターン

  • 全ページのtitleが「会社名」だけ。地域名もサービス名も入っていない
  • 全ページのtitleが同一(ページごとに固有でない)
  • meta descriptionが全ページ未設定、または全ページ同一
  • H1タグが使われていない、またはH1にキーワードが含まれていない

「SEO対策済み」と言われたのに検索に出ない場合
まずはブラウザのタブに表示されているtitleタグの文言を確認してください。上記の失敗パターンに該当していることが少なくありません。

なお、titleタグとH1にキーワードを含めることは効果的ですが、それだけで上位表示できるわけではありません。Googleのコンテンツ理解能力は年々向上しており、titleタグの調整だけでは大幅な順位回復は起こりにくい場合がある、といった趣旨の発言がGoogleの担当者から紹介されることもあります。あくまでコンテンツの品質・関連性が前提条件であり、titleは「最低限やるべき基本設定」として捉えてください。

NAP統一・GBP連携・構造化データ — 技術的に押さえるべき最低ライン

ここでは、コストに対して効果が見込めやすく、かつ見落とされやすい3つの技術要件を整理します。優先的に取り組みたい項目です。

・NAP(Name, Address, Phone)の統一
NAPとは「会社名・住所・電話番号」の3つの基本情報のことです。これらが、HP上の表記とGBPの表記で可能な限り一致しているかを確認してください。

  • 「株式会社」と「(株)」の表記揺れがないか
  • 住所の丁目とハイフンが統一されているか(「1丁目2番3号」と「1-2-3」の混在)
  • ビル名の有無が統一されているか
  • 電話番号のハイフン有無が統一されているか

Google公式ヘルプでは「ビジネス情報の内容が充実していて正確なほど、ローカル検索結果に表示される可能性が高くなります」とされています。

GBP連携

  • GBPに自社HPのURLが正しく登録されているか
  • GBPのプライマリカテゴリが自社の主力サービスと一致しているか(ローカルパックの重要要因とされる)
  • GBPの説明文にサービス内容と地域名が自然に含まれているか
  • 写真は定期的に追加されているか
  • 口コミに返信しているか(Google公式推奨。可能な範囲で全件対応が理想)

構造化データ(LocalBusinessスキーマ)

構造化データは、Googleがビジネス情報を正確に理解するための「名刺」のようなものです。LocalBusinessスキーマをJSON-LD形式でHP内に実装することで、営業時間・住所・電話番号などの情報をGoogleに伝えやすくなります。

  • LocalBusinessスキーマがJSON-LDで実装されているか
  • 基本項目(例:name, address)が設定されているか
  • 推奨項目(例:geo, telephone, url, openingHoursSpecification)が設定されているか
  • Googleのリッチリザルトテストでエラーが出ていないか

構造化データだけで検索順位が大きく上がることは期待しにくいですが、実装コストは低く、Googleの情報理解を助ける基盤になります。WordPressであればプラグインで対応できるケースも多いため、まだ実装していない場合は早めに対応しておくことをおすすめします。

SSL・モバイル対応・Core Web Vitalsについて
SSL(HTTPS)対応、モバイル対応(レスポンシブデザイン)、Core Web Vitals(LCP/INP/CLSなどの指標。基準は更新される可能性があるため最新は公式情報を要確認)も、Google公式のページエクスペリエンス指標に含まれています。
これらは「コンテンツの関連性を上書きするほどの影響力」はないとGoogle公式が述べていますが、関連性がほぼ同等のページ同士で差がつくポイントになりえます。特にスマホでの閲覧体験はユーザーの離脱率に直結するため、技術面の基本整備は早い段階で済ませておくべきです。

上位表示の「その先」— アクセスを問い合わせに変える導線設計

ここまで、「地域名+業種」で上位表示を目指すためのキーワード戦略とHP設計を解説してきました。

しかし、改めて強調します。

上位表示は「手段」であって「目的」ではありません。

上位表示できてアクセスが来ても、問い合わせや購入につながらなければ、ビジネスの成果にはつながりにくい状態になりやすいです。

上位表示しても問い合わせが来ない — 3つの構造的原因

「アクセスはあるのに問い合わせが来ない」場合、原因がSEO以外(導線設計など)にあるケースも多いです。よくあるパターンは以下の3つです。

① 問い合わせまでの導線が見えない
サイトを開いてすぐに「問い合わせはどこからできるのか」がわからない状態だと、離脱につながりやすくなります。CTAボタンがページの最下部にしかない、あるいはメニューの奥にしかない状態は、導線が機能していないと言えます。

② フォームが複雑すぎる・動作に問題がある
フォーム入力中の離脱率は高くなりやすく、業界データでは60〜70%と言われることもあります。
業界やフォームの内容によっても大きく変動するため、確定的な数字は明言でいないものの、大きな原因の1つであると考えておくとよいです。
入力項目が増えるとコンバージョン率が下がる可能性があり、条件によっては大きく影響します。初回接点で10項目以上を求めると、離脱が増える可能性があるため注意が必要です。
また、サーバー側のエラーでそもそもフォームが送信できない状態になっていることもあります。一度、ご自身でフォーム送信のテストをしてみてください。

③ 訪問者が「ここに頼んで大丈夫か」を判断できない
会社概要、代表者情報、実績、お客様の声、資格・認証といった信頼要素が不足していると、サービス内容に興味を持っても「この会社に連絡して大丈夫か」という不安が解消されません。

▼ 実例:東北エリアのECサイト
以前、東北エリアのECサイトを運営するメーカーから相談を受けたことがあります。商品名での上位表示は達成しており、アクセスもありました。しかし商品がまったく売れない。原因を調べると、カート追加の後に会員登録が必須という設計になっていました。それだけでサイト全体の成約率が大幅に低下していたのです。

ECサイトと一般的なBtoBサイトでは仕組みは違いますが、本質は同じです。
サイトに来てくれた人がゴールにたどり着くまでの道筋——その各段階に、不要な障壁がないか。ここが最も見落とされやすく、かつ改善のインパクトが大きいポイントです。

アクセスがあっても問い合わせにつながらない3つの構造的原因をコンバージョンファネル図で可視化。検索表示から問い合わせまでの各段階で導線不備・信頼不足・フォーム障壁により離脱が発生するポイントを示した図解
上位表示しても問い合わせが来ない場合、この3つの離脱ポイントのいずれかに原因がある可能性が高い。

CTA配置とフォーム最適化の具体策

導線設計で最低限押さえるべき要素を整理します。

CTA(問い合わせボタン)の配置

  • ファーストビュー(ページ上部)にCTAまたは電話番号を設置する
  • ページ中間部にもCTAを配置する(コンテンツ読了途中で行動したくなる人への対応)
  • ページ下部(読了後)にもCTAを設置する
  • CTAボタンは周囲と異なる色で、視認性を確保する
  • ボタンのテキストは具体的に書く(「送信」ではなく「無料相談を申し込む」「見積もりを依頼する」など)

フォームの最適化

  • 初回接点のフォーム入力項目は、目安として4つ以下まで絞れるか検討する
  • 必須と任意の区別を明確に表示する
  • エラー表示は送信後の一括表示ではなく、入力中にリアルタイムで出す
  • スマホで入力しやすいフォーム幅とボタンサイズを確保する
  • FAX番号・部署名など、初回接点では不要な項目を削除できないか見直す

電話導線の最適化

  • 電話番号にはtel:リンクを設定し、スマホでタップすると直接発信できるようにする
  • ヘッダーまたはフローティングボタンで常時視認できる位置に配置する
  • 電話番号の近くに営業時間を記載する

これらは一つひとつは小さな改善ですが、複合的に効いてきます
実際にあるクライアントのECサイトでは、口コミの表示位置をページ下部から中盤に変えたことでカート追加率が伸びたケースもありました。何をどこに配置するかの判断は、アクセス解析やヒートマップのデータに基づいて行うのが理想です。

コンバージョン率を高めるページ設計のワイヤーフレームテンプレート。ファーストビュー・中間部・読了後の3箇所にCTAを配置し電話導線と信頼要素の最適な位置関係を示したHP導線設計の図解
CTAは1箇所ではなく、ファーストビュー・中間・読了後の3箇所に配置するのが基本設計。
ただし、業種や目的によって適宜調整するのが大事。

「選ばれる理由」をどう作るか — 機能で差別化できないときの戦い方

「ホームページに何を書けばいいかわからない」「自社には特別な強みがない」——こうした相談も実際に受けます。

▼ 実例:建設業クライアントの差別化課題
ある建設業のクライアントから「同規模の他社と比べて、これが強いと打ち出せるものがない」という声がありました。さらに「業界の慣習的に、他社よりうちが優れているという発信は少し角が立つ」という事情もあったのです。

そのとき提案したのは、「人間性」を前面に出すという方針でした。

代表者やスタッフの笑顔の写真を撮影し、インタビュー記事としてホームページに掲載する。提供するサービスの内容自体は同エリアの同規模の会社と大きく変わらなくても、「この会社にはこういう人がいる」ということが伝わるだけで、地域密着の雰囲気、親しみやすさ、会社への安心感が生まれます。

「強み」と言い切らなくても、サイトを見た人が依頼先として選ぶ理由には十分なりえます。特に人材採用の文脈でも、入社後の上司や同僚の顔が見えるかどうかは、応募者の心理的負担を下げることがあります。

▼ 反面教師:フィットネスクラブの事例
高額な制作費をかけた非常に綺麗なサイトでしたが、問い合わせはほぼゼロでした。主な要因としては、サイトが重くて表示に時間がかかる、抽象的なキャッチコピーが並ぶだけで問い合わせ先がわからない、自社のサービス紹介に終始していて訪問者のメリットが書かれていない——つまり、会社が言いたいことばかり載っていて、来てくれる人にとって必要な情報が入っていなかったのです。

導線設計で最も大事な問いは1つ
「サイトに来てくれた人が、ゴールまでの道を迷わず通れる設計になっているか」
見た目の美しさよりも、訪問者にとって必要な情報がわかりやすく配置され、問い合わせまでの道筋が一本通っているか。ここが特に重要です。

公開後3ヶ月の実行リスト

HPは公開した時点がスタートラインです。
「作って終わり」にすると、そのまま放置されてアクセスが伸びない状態が続くこともあります。

SEOの効果が出るまでの期間は一定ではありませんが、数ヶ月〜1年程度かかることもあるとされています。この期間にやるべきことを時系列で整理します。

公開直後〜1ヶ月目にやること

公開直後(1週目)

  • Google Search Consoleに登録し、プロパティを確認する
  • XMLサイトマップを作成し、Search Console経由でGoogleに送信する
  • URL検査ツールで主要ページのインデックスをリクエストする
  • Google Analytics(GA4)を設定し、アクセス計測を開始する
  • GBPの登録・オーナー確認を実施する(未登録の場合)

1ヶ月目

  • site:自社ドメイン で主要ページがインデックスされているか確認する
  • GBPの情報を可能な範囲で網羅する(営業時間・写真・説明文・カテゴリ)
  • NAP情報を主要ディレクトリ(iタウンページ等)に登録する
  • 既存顧客への口コミ依頼を開始する
  • (目安として)月2〜4本程度、コンテンツ(ブログ記事・事例紹介)を投入する

「ブログを書く」際の注意点
キーワード設計なしに記事を量産しても検索流入にはつながりにくいです。「社長日記」「スタッフの日常」を毎月更新しているが検索流入はゼロ——というのは実務でもよく見るパターンです。記事ごとに狙うキーワードを設定し、そのキーワードの検索意図に合った内容を書くことが前提になります。

2〜3ヶ月目のモニタリングと改善サイクル

2ヶ月目以降は、蓄積されたデータを基に改善サイクルを回す段階に入ります。

  • Search Consoleで検索クエリデータを確認し、想定外のキーワードからの流入を発見する
  • 「ページインデックス登録」レポートでエラーが発生していないか確認する
  • GBPへの投稿(最新情報・お知らせ)を目安として月2回程度行う
  • GBPへの口コミに可能な範囲で返信する
  • 主要キーワードでの検索順位のモニタリングを開始する
  • コンテンツの追加を継続する(目安:月2〜4本程度)

この段階で出てくるのが「既存ページを改善すべきか、新規ページを増やすべきか」という判断です。以下の基準で切り分けてください。

既存ページの改善が先のケース

  • 既存ページのtitle/H1にキーワード最適化の余地がある
  • Search Consoleで「表示回数はあるがクリック率が低い」ページがある(title/descriptionの訴求力不足)

新規ページ作成が先のケース

  • 対策したいキーワードに対応するページ自体が存在しない
  • サービスごとの専用ページがまだ作られていない

どちらかに偏るのではなく、データを見ながら判断する習慣をこの時期から作っておくことが重要です。

ホームページ公開後3ヶ月間の実行タイムライン。公開直後の技術設定から1ヶ月目の基盤整備と2〜3ヶ月目のデータ活用による改善サイクルまで3フェーズを時系列で整理した運用ロードマップ
公開直後は技術設定、1ヶ月目は基盤整備、2〜3ヶ月目からデータに基づく改善サイクルに入る。

HP集客でよくある誤解と、踏みがちな落とし穴

ホームページ集客に関しては、根拠のない「常識」が数多く流通しています
誤った前提で施策を進めると、時間と費用を無駄にするだけでなく、場合によってはGoogleからペナルティを受けるリスクもあります。

ここでは、特に中小企業の経営者から頻繁に聞く誤解と、典型的な落とし穴を整理します。

10の誤解を整理する

❌ 誤解①:HPを作れば自然とお客さんが来る
✅ HP公開後にキーワード最適化・コンテンツ作成・GBP連携を行わない限り、検索上位には表示されにくいのが一般的です。公開しただけではスタートラインにも立てていない状態です。
(根拠:Google公式SEOスターターガイド)

❌ 誤解②:SEO=キーワードをとにかく詰め込むこと
✅ キーワードの不自然な詰め込み(キーワードスタッフィング)はGoogleのスパムポリシーで違反とされています。最適なキーワード密度の数値をGoogleは一切公表しておらず、ユーザーにとって自然なコンテンツが求められます。
(根拠:Googleスパムポリシー)

❌ 誤解③:ページ数が多いほどSEOに有利
✅ Google公式はページ数・文字数の基準を設けていません。質の低いページの量産は逆効果になりえます。重要なのは「各サービスごとの専門ページ」であり、無意味なページの増産ではありません。
(根拠:Google公式ヘルプフルコンテンツガイド)

❌ 誤解④:地域名をページに書けば勝手にローカル検索で上がる
✅ ローカル検索の順位は「関連性」「距離」「知名度」の3要素で決まります。テキストに地域名を書くのは「関連性」の一部に過ぎず、「距離」や「知名度」が欠けていれば上位表示は困難です。
(根拠:Google公式ローカル検索ランキングヘルプ)

❌ 誤解⑤:ブログを毎日更新すれば順位が上がる
✅ GoogleのJohn Mueller氏は「更新頻度そのものは直接的なランキング要因ではない」という趣旨で述べたとされています。Google公式も「大量の新しいコンテンツを追加しても、それだけではランキングは向上しない」としています。重要なのは頻度ではなくコンテンツの品質と検索意図への一致度です。
(根拠:John Mueller発言、Google公式ヘルプフルコンテンツガイド)

❌ 誤解⑥:上位表示=集客できている
✅ 上位表示はアクセスを得るための手段であり、ゴールではありません。CTA未設置・フォーム複雑・信頼要素不足があれば、アクセスがあっても問い合わせにはつながりにくいです。順位とコンバージョンの間には「導線設計」という別のレイヤーがあります。
(根拠:本記事H2⑤の事例)

❌ 誤解⑦:SEO対策は一度やれば終わり
✅ 検索アルゴリズムは常に更新されており、競合も改善を続けています。Google公式もSEOの継続的な維持を推奨しています。初期設定だけで放置すれば、情報の陳腐化や競合の追い上げにより順位は下がりえます。
(根拠:Google公式SEOスターターガイド)

❌ 誤解⑧:Google広告を出すと自然検索の順位も上がる
✅ Google広告ヘルプで明確に否定されています。「検索広告を掲載しても、オーガニック検索のランキングには一切影響しません」。広告とオーガニック検索は完全に独立した仕組みです。
(根拠:Google広告ヘルプ「検索広告とオーガニック検索結果の測定について」)

❌ 誤解⑨:SNSのいいね・シェアでSEO順位が上がる
✅ Googleは公式に「ソーシャルメディアでのいいねやシェアの数を直接のランキング要因として使用していない」と明言しています。ただし被リンク獲得やブランド認知の間接効果はあるため、HP改善が一巡した後の補助施策としては有効です。
(根拠:Google公式見解)

❌ 誤解⑩:ドメインが古いほうがSEOに有利
✅ GoogleのJohn Mueller氏が「ドメインの年齢は何の役にも立たない」という趣旨で述べたとされています。新規サイトが上位表示に時間がかかるのは、コンテンツ・被リンク・ユーザー行動データの蓄積に時間がかかるためであり、ドメインの年齢そのものは関係ありません。
(根拠:John Mueller発言、Search Engine Journal報道)

制作会社の「SEO対策済み」を鵜呑みにしない — 確認すべき3つのポイント

「制作会社にSEO対策込みで依頼したのに、まったく検索に出ない」という相談も少なくありません。
制作会社の「SEO対策済み」という言葉を鵜呑みにする前に、最低限、以下の3点を自分の目で確認してください。

  • 各ページのtitleタグを確認する:ブラウザのタブに表示される文言を見る。「地域名+サービス名」が自然に含まれているか。全ページが会社名だけになっていないか
  • 全ページ同一のtitleになっていないか確認する:各ページのtitleは固有であるべき。全ページ同じtitleはGoogle公式でも避けるべきとされている
  • 公開後の運用プランが提示されているか確認する:制作だけで終わりなのか、公開後のSearch Console登録・コンテンツ追加・改善サイクルまでサポートされるのか。公開後の運用こそが成果を左右する

制作会社の選定に失敗した場合に「業者が悪かった」と考えたくなる気持ちはわかります。しかし、業者選びも含めて自分の意思決定の結果です。契約前に「何を」「どこまで」やるのかを具体的に確認し、上記の3点をチェックできるだけの知識を持っておくことが、有効な防御策の一つになります。

低価格SEOサービスのリスクとリニューアル時のリダイレクト問題

もう一つ、実務で繰り返し目にする深刻な落とし穴を2つ挙げます。

低価格をうたうSEOサービスによる被リンクペナルティ

月額数千円の「SEO対策」を契約したところ、不自然な被リンクを大量に設置された——という事例は業界全体で少なくありません。Googleはこうした行為を手動による対策(ペナルティ)の対象としており、状況によっては検索パフォーマンスに大きな影響が出る可能性があります。

  • Search Consoleの「セキュリティと手動による対策」に警告が出ていないか確認する
  • 外部リンクレポートに見覚えのない大量のリンクが増えていないか確認する
  • 「被リンク◯本保証」「月額◯円で上位表示」といった営業には応じない

Google公式のローカル検索ランキングヘルプにも「ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じていない」と明記されています。被リンクの購入やブラックハットSEOは、短期的な効果が出ることがあっても中長期ではリスクが高まりやすいです。

個人的にも、最近は意味のない被リンクをもらっても逆効果になるケースが増えていると感じており、被リンク施策そのものをそこまで強く推奨していません。それよりも、ユーザーの役に立つコンテンツを増やしてサイト全体の信頼性を積み上げる方が、結果的に安定した効果を生みやすいです。

リニューアル時の301リダイレクト未設定

HP全面リニューアルでURL構造が変わった際に、旧URLから新URLへの301リダイレクトを設定しないと、旧URLがすべて404エラーとなり、それまで蓄積してきた検索評価を大きく落とす可能性があります。

リニューアル前に必ず確認すること

  • 旧URL一覧を全ページ分リストアップしたか
  • 旧URL → 新URLの1対1対応表を作成したか
  • 301リダイレクトを全件設定し、テストしたか
  • 被リンクを獲得している旧ページの301リダイレクトを優先したか
  • リニューアル後にSearch Consoleで404エラーの増加がないか確認したか

リニューアル自体は必要な場面もありますが、URL変更を伴う場合はリダイレクト設計を必ずセットで行ってください。制作会社に依頼する場合も、リダイレクト対応が含まれているかを契約前に確認しておくことを強くおすすめします。

自社でやるか、外注するかの線引き

ここまでの内容を読んで「やるべきことが多すぎる」と感じた方も多いと思います。

実際、ホームページ集客に必要な施策をすべて自社で完結させるのは、専任のWeb担当者がいない中小企業では体制によっては難しい場合があります。

だからこそ、「どこまで自社でやり、どこから外注するか」の線引きが重要です。

自社対応が現実的な範囲と、外注すべき範囲

✅ 自社対応が現実的🔧 外注を検討すべき
GBPの登録・情報更新・写真追加・口コミ返信サイト全体の技術的SEO監査(インデックス問題・サイト構造・速度改善)
ブログ記事の執筆(自社の専門知識を活かした内容)構造化データの実装(LocalBusinessスキーマ等)
Search Consoleの基本的なモニタリング大規模なサイトリニューアル(301リダイレクト設計含む)
NAP情報の統一・更新被リンク戦略の策定・実行
競合サイトの簡易調査(実際に検索して確認)キーワード戦略の設計・コンテンツ計画の策定

ポイントは、自社の事業や顧客を最もよく知っているのは自社自身だということです。GBPの更新やブログ記事の執筆は、外部の人間には書けない現場の知識が活きる領域です。一方、技術的なSEO監査や構造化データの実装は専門知識がないと判断が難しいため、外注した方が結果的に効率が良いケースが多いです。

リソース不足で何も手がつけられない状態が放置されると損失が大きくなりやすいため、「全部自分でやる」にこだわって停滞するよりも、自社でできる部分とプロに任せる部分を明確に分けて、両方を同時に進める方が結果は出やすくなります。

HP集客施策を自社対応と外注で切り分ける判断マトリクス。専門スキルの必要度と自社知識の活用度を2軸にGBP更新やブログは自社対応、技術監査や構造化データは外注推奨と整理した意思決定の図解
自社の事業知識が活きる領域は自社で、専門技術が必要な領域は外注。この線引きが停滞を防ぐ。

CMS選びの判断基準 — WordPress vs Wix/Jimdo/ペライチ

ホームページをこれから作る、あるいはリニューアルする場合、CMS(コンテンツ管理システム)の選択も重要な判断です。
ローカルSEOの観点から、以下の基準で選んでください。

条件推奨CMS理由
長期的にコンテンツを増やし、SEOで集客したいWordPressプラグインが豊富、SEO拡張性が高い、自社資産として残る
最小コストで早く公開したい。SEO優先度は低いWix / Jimdo / ペライチ初期費用を抑えやすく、短期間で公開しやすい
構造化データ・ページ速度を細かく制御したいWordPressWix/Jimdoは施策内容によっては技術的なSEO設定で制約が出る場合がある
社内にWeb担当者がいない。保守管理を最小化したいWix / Jimdoサーバー管理・セキュリティ更新が不要

補足しておくと、Wix/JimdoでもGBPは独立して運用できるため、ローカルパックへの表示は可能です。ただし、オーガニック検索で中長期的に上位表示を目指す場合は、WordPressの拡張性が有利に働きます

見落とされやすいのが「5年間の総コスト」の視点です。
Wixは契約・公開設定によってサイトの公開状態やデータの扱いが変わるため、導入前に公式仕様を要確認です。一方、WordPressは自社サーバーにデータが残り資産として蓄積されます。月額費用の安さだけで比較するのではなく、「5年後にどちらが事業に貢献しているか」で判断する方が妥当です。

最後に — 上位表示はゴールではなく、事業成長のための手段

ここまで、「地域名+業種」で上位表示するためのホームページ集客を、設計から運用まで一気通貫で整理してきました。

改めて強調したいのは、ホームページ集客は「上位表示を目的にする」のではなく、「上位表示を通じて事業のゴールを達成する」という視点で設計と運用を行うべきだということです。

検索で見つけてもらう。サイトに来てくれた人に、必要な情報をわかりやすく届ける。その結果として問い合わせや依頼につなげる。この一連の流れが機能して初めて、ホームページは集客の「仕組み」として機能します。

やるべきことは多いですが、すべてを一度にやる必要はありません。
まずは本記事のセルフチェックで自社の現状を診断し、最も致命的な問題から順に手をつけてください。

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